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ペーパル 奈良時代・1300年前の”再生紙文化”に着想! “バイオ炭×古紙”の新素材「薄炭クラフト」発売

【2025年10月16日】ペーパル(奈良市)は、奈良・平安時代の再生紙文化「宿紙(しゅくし)」に着想を得て開発した新素材「薄炭クラフト(うすずみクラフト)」を11月に発売する。食品残渣などから生まれる“バイオ炭”と段ボール古紙を掛け合わせ、宿紙のような柔らかな色調と自然な風合いを再現した循環型パッケージ素材だ。

同社の開発担当者が、正倉院に現存する日本最古級の再生紙「宿紙」の存在を知ったことが開発のきっかけとなった。1300年以上前の日本では、使い終えた紙を漉き返して再利用する文化が根付いており、これを現代の技術で再現したいという思いから「薄炭クラフト」が誕生した。

「薄炭クラフト」は、食品残渣やもみ殻などを炭化したバイオ炭を配合することで、自然なグレーの色合いを表現。CO₂排出の抑制や固定化を可能にし、脱炭素に貢献する環境素材であると同時に、消臭効果も備える。見た目の美しさと機能性を両立させた紙として、化粧品や菓子、雑貨、名刺など幅広い用途に対応する。

本素材のバイオ炭化は、バイオマス発電や炭化装置の開発を手がけるZEエナジー(東京)との共同開発により実現。ペーパルは、バイオ炭の社会的認知を高めるとともに、企業や地域が自らの残渣を活用して循環を生み出す仕組みづくりを推進する。

製品はFSCリサイクル認証紙で、構成は段ボール古紙にバイオ炭を配合した再生紙(古紙100%)。色調はやわらかなグレーとクラフト色で、宿紙の薄墨色を再現している。規格はL判T目310g、K判T目・Y目310gで、別抄きにも対応する。

ペーパルは1890年(明治23年)に奈良で創業。2008年にFSC/COCを取得し、フードロスペーパー「kome-kami」や「クラフトビールペーパー」など、アップサイクル素材の開発を続けている。近年はCO₂実質ゼロの「GXアイボリー片面-FS」なども展開し、紙を通じた環境配慮型素材の開発を推進している。

「薄炭クラフト」公式サイト
https://usuzumi-craft.com/

スーパーバッグ 人気イラストレーターとショッパー(買い物袋)でコラボ 全国の小売店・団体へ無償提供 水性フレキソ印刷使用

【2025年10月17日】トータルパッケージメーカーのスーパーバッグは、人気イラストレーターのギブミ~!トモタカ氏とコラボレーションしたショッパー(非売品)を制作し、全国の小売店や団体などに無償で提供する。
この企画は環境に配慮した水性フレキソ印刷の魅力を広く伝えるためのもの。

同社は水性インキを使用するフレキソ印刷を「フレキソグラフ」と名付け、環境にやさしい新たな表現技法として普及を進めている。
繊細な再現性と鮮やかな発色を両立し、デザイナーやクリエイターに新たな印刷表現の可能性を提案する。今回の取り組みを通じ、持続可能な社会の実現に寄与することを目指す。

制作されたショッパーは、蛍光オレンジ、蛍光イエロー、蛍光ピンク、ブラックの4色を用いたデザインで、W&H社製8色CI(Central Impression)印刷機で印刷。光を受けると鮮やかに発色し、人目を引く訴求力を持つという。サイズは幅180mm×マチ100mm×高さ210mm。

応募は10月17日(金)から27日(月)まで。
環境配慮型の取り組みに共感し、配布協力が可能な小売店・団体を対象に、1梱包(100枚)を無償提供する。応募は同社ウェブサイトの問い合わせフォーム(https://www.superbag.co.jp/contact/)から受け付け、「お問い合わせ内容」欄に「フレキソグラフ応募」と入力する。販売・転売は不可。

イラストを手がけたギブミ~!トモタカ氏は兵庫県出身で、多摩美術大学グラフィックデザイン学科を卒業。躍動感のある構成と極彩色の世界観を特徴とし、イラストレーション、アニメーション、キャラクターデザインなど幅広く活動している。

スーパーバッグは1905年(明治38年)創業で、2025年に創業120周年を迎えた。紙手提げ袋や角底袋、平袋などのパッケージを製造・販売している。

問い合わせはスーパーバッグ マーケティング事業部
https://www.superbag.co.jp/contact/

キヤノンMJ 小型ラベルプリンタ新製品「LG-P800」「LX-D400」を発売 高画質と高速印刷で多様な業務に対応

【2025年10月16日】キヤノンマーケティングジャパンは、キヤノンファインテックニスカ製のラベルプリンタ新製品として、8インチ幅に対応した高画質モデル「LG-P800」と、4インチ幅に対応した高速モデル「LX-D400」を10月中旬から順次発売する。

「LG-P800」と「LX-D400」は顔料インクを採用し、光沢紙や合成紙など多様なメディアに対応する

高画質モデル「LG-P800」は、新開発の顔料インクを採用し、高精細かつ高画質な印刷を実現。光沢紙や合成紙、光沢フィルムなど多様なメディアに対応し、擦過性・耐水性に優れたラベルを出力できる。これにより、物流から店頭陳列まで品質を維持できるほか、化学品表示などのGHSラベルにも対応する。さらに、ダウンタイムレス機能により印刷ミスを防ぎ、インク交換の頻度も抑える。

高速モデル「LX-D400」は、最大毎秒330mmの高速印刷を実現。頻繁なデザイン変更にも迅速に対応でき、業務効率の向上に寄与する。染料インクによる高発色印刷で視認性を高め、現場作業の効率化を支援する。操作面では、4.3インチのタッチパネルを搭載し、稼働状況やインク残量を画面で確認できるほか、よく使う操作の登録にも対応する。

また、オプションのRFIDユニットを使用することで、RFIDラベルの印刷とデータ書き込みを同時に実行可能。非接触での一括読み取りに対応し、在庫管理や工程管理の精度向上、省人化を実現する。

近年、消費者ニーズの多様化や商品サイクルの短期化が進む中、企業には柔軟かつ迅速な対応が求められている。店頭では新商品が次々と入れ替わるため、商品の魅力を一目で伝えるラベルの重要性が増している。
また、製造・物流分野では在庫管理やトレーサビリティの強化に加え、頻繁な品目変更に対応できるラベル運用が必要とされている。新製品はこれらの課題に対応したもの。

価格は両モデルともオープン価格で、「LG-P800」は10月中旬、「LX-D400」は12月に発売予定。

サトーら ラベルプリンタを回収・解体・破砕・再生 サーキュラーエコノミーを推進へ実証実験

【2025年10月15日】サトーは、ナカダイホールディングス、RadarLabと連携し、サトー製ラベルプリンタを対象に、回収から解体・破砕、再生素材の製造、再生素材を活用したハンドラベラーの試験製造を行う。

これは、デジタル製品パスポート(DPP)の実装および企業を横断した情報取得と活用を見据えた実証実験(PoC)で、工程を通じて、DPPの社会実装に資する具体的なモデルケースを検証する。

世界的にサーキュラーエコノミーへの移行が進む中、製品ライフサイクル全体を通じた情報管理と透明性の確保が課題となっている。欧州では2027年2月からバッテリーパスポートの導入が義務化される見込みだが、日本ではDPP導入の取り組みがPoC段階にとどまっており、事業者間での情報連携が十分に進んでいないのが現状である。

今回のPoCでは、ラベルプリンタの製造・流通データとリサイクル工程データを統合し、業種を超えたデータ基盤の形成を目指す。リサイクル現場で得られた工程情報や再生素材の製造データをDPPに反映し、製品設計や環境配慮評価の定量化に活用する。

実証期間は10月6日から11月末まで。回収されたラベルプリンタ本体にDPPを付与し、解体・再資源化・再生素材による試作製造までを一元管理する。再生ABS樹脂で製造したハンドラベラーにもDPPを付与し、素材の由来情報を可視化する。

同PoCで得られた知見は、双方向のデータ活用や企業間での情報共有など、循環型データ基盤の構築にもつながる見込みである。サトーは、自動認識技術を活用した情報連携のノウハウを生かし、DPPの社会実装とサーキュラーエコノミーの推進を図る。

詳細は以下のウェブサイトから
https://www.sato.co.jp/

TOPPANデジタル 欧州高級包材展に初出展 模造品対策や開封検知NFCを提案

【2025年10月10日】TOPPANホールディングスのグループ会社であるTOPPANデジタルは10月15日(水)と16日(木)の2日間、英国ロンドンで開催される高級包材国際展示会「London Packaging Week 2025」に初出展する。

同社はこれまで欧州のラグジュアリー業界に向け、セキュアなNFCタグ(真贋判定・開封検知)やID認証プラットフォームを活用したIoTソリューションを展開してきた。
今回、欧州最大級の高級包材専門展示会に初参加し、高級酒や香水、化粧品業界が抱える模造品、不正流通、サプライチェーンの可視化不足といった課題に対し、デジタル技術による解決策を実演を交えて紹介する。

併催される講演イベント「Luxury Stage」では、TOPPANグループのSelinko社CEOであるグレゴワール・フレミオ氏が登壇し、ラグジュアリーブランドの伝統とデジタルイノベーションの融合をテーマにしたパネルディスカッションを行う。

 

トレーサビリティと顧客体験を両立

高級ワインやスピリッツなど希少性の高い製品では、模造品や不正流通の増加が問題となっている。TOPPANデジタルのID認証ソリューションは、製品にNFCタグを組み込み、固有のデジタルIDで識別することで、製造から消費までのトレーサビリティを実現する。
NFCタグをカートンやパレットのQRコード、UHFタグと連携させることで、一括スキャンによる物流管理も可能とし、サプライチェーン全体の可視化を支援。不正流通検知と業務効率向上の両立を図る。
消費者はスマートフォンで製品をスキャンするだけで真正性を確認でき、固有のコンテンツを通じたブランド体験も得られる。

 

開封検知付きNFCタグも展示

開封検知機能を備えたNFCタグは、パッケージを開封すると回路が破壊される脆性構造を採用しており、不正な再利用を防止する。開封後には異なるデジタルコンテンツを表示する仕組みも可能で、ブランドの新たな顧客接点として活用できる。

 

展示予定技術

・ID認証プラットフォームによるトレーサビリティ・エンゲージメントソリューション
・開封検知付きNFCタグ
・LEDタグ:スマートフォンをかざすと点灯し、高級感を演出
・金属対応タグ:金属容器でも安定通信が可能
・ミニタグ:φ7〜10mmの小型化粧品容器対応タイプ

パネルディスカッション

テーマ:ラグジュアリー業界が持つ伝統とデジタルイノベーションの融合
登壇者:グレゴワール・フレミオ(Selinko社CEO)、カミラ・ヤング(GS1)ほか
日時:10月15日(水)午前11時30分〜午後0時15分
会場:Luxury Stage

開催概要

名称:London Packaging Week 2025
会期:10月15日(水)〜16日(木)
会場:Excel London Halls S2 & S3
主催:Easyfairs
公式サイトhttps://www.londonpackagingweek.com/

 

SCREEN×京都芸大×月桂冠 学生デザインの日本酒を商品化 デジタル印刷機使用しラベル印刷 京都駅ビル芸術祭で数量限定販売

【2025年10月9日】京都市立芸術大学と月桂冠、SCREENグラフィックソリューションズはこのほど、産学連携プロジェクトの一環として、学生がデザインしたオリジナルラベルの日本酒を商品化した。
同商品は、10月15日(水)から11月3日(月・祝)まで開催される「京都駅ビル芸術祭 ゲイジュツ ノ エキ2025(GNE)」の会場で数量限定販売される。

この取り組みは、京都芸大美術学部デザイン科総合デザイン専攻の学生が、月桂冠とSCREENの協力で、商業製品のデザインから商品化までを実践的に学ぶことを目的としたもの。
学生は両社の事業所を訪問し、酒造りや印刷技術に触れながら、13種類のラベルデザインを制作した。

完成した日本酒は月桂冠の「特撰」(720mL瓶、税込1,500円)。各デザイン60本を販売する。ラベル印刷はSCREENがデジタル印刷機で担当し、月桂冠が自社商品に貼付して販売する。

学生たちは、月桂冠の伝統や伏見の自然、酒造りの神秘などをテーマに、手描きの質感やモダンな構図を取り入れた多彩なデザインを制作。
会場では、瓶に浮かぶ繊細な意匠を通じて、若い感性と京都の文化の融合を感じることができる。

京都芸大の森野彰人美術学部長は「京都の伝統文化と先進技術を結ぶ意義深い連携になった」と述べ、月桂冠の大倉泰治副社長は「学生が新しい感性で日本酒のデザインに挑戦してくれたことを嬉しく思う」とコメントした。
また、SCREENの田中志佳社長執行役員は「最新のデジタル印刷技術を活用し、多様な価値観を形にすることで持続可能な社会に貢献していく」と語った。

販売は京都駅西口広場で午後0時から午後7時まで行われ、予定数量に達し次第終了する。

【開催中レポート】「JAPAN PACK 2025」 自動化・省力化の展示増加 印刷会社からはユニークなアイデアも

【2025年10月8日】国内最大級の包装関連見本市「JAPAN PACK 2025 日本包装産業展」が10月7日から10日(金)までの4日間、東京ビッグサイト東展示棟4〜8ホールで開催されている。
主催は日本包装産業展組織委員会。

同展は、包装機械、包装資材、食品加工機械、医薬・化粧品製造機器、物流機器など、包装関連産業の最新技術と製品が一堂に会する総合展示会。
今回のテーマは「BEYOND|包むで創る 人と未来と(Create the Future of Packaging Together)」で、包装技術を軸に未来社会の持続的成長を目指す。

プリント&プロモーションでは、デジタルプリンティングや後加工に関する出展を中心に各ブースをレポートする。

 

デジタル印刷機・大判プリンタ

SCREENグラフィックソリューションズとSCREEN GPジャパンは、電子写真方式ラベル印刷機「BIZ Press13R」を展示。最大印刷幅は320mmで、最大印刷速度が7.2m/分、設置面積が約1.5㎡(畳1帖程度)と省スペース。補助金活用により約1,000万円で導入可能という。補助金申請により1000万円程度で購入できるという。

ミマキエンジニアリングは自社の大判プリンタとカッティングプロッタを出品している。
「UCJV300-107」はUVインクを搭載し、素材を選ばずプリントできるため、実際の印刷用紙やOPPフィルムでサンプル作成が可能。グラビア印刷での大量生産の前に、実際に使うアプリケーションで色味を確認できる。

また「UJV300DTF-75」では、UV-DTFを使ったデカールによるグッズプリントを紹介。
UV-DTFはフィルムに、UVインクと糊を転写し、それを加飾したい素材にさらに転写する方式で、切り抜き不要・加熱不要で転写可能な点が特長。擦るだけで転写可能なため、一部で置き換えが進んでいる。
担当者は「印刷業界ではまだ知られておらず、DTFとは何か?というところから説明が必要。それだけに伸びしろがある」と話す。

カッティングプロッタでは「CFX」シリーズで、強化ダンボールを加工している。

富士フイルムグラフィックソリューションズは、プロダクションプリンタ「Revoria Press SC285S」でのパウチ印刷をデモした。
グラビア印刷では数十万袋単位の発注が必要だったパウチを少量・多品種・短納期でプリントできるという。

トライテックは、自社のインクジェット印刷機によるさまざまなプリント例をサンプル展示。ステンレスへやガラス、PETなど素材を超えて出力できることをアピールした。
中でもステンレスボトルへのプリントは凹凸などの影響を受けず、メタリックな仕上がりで来場者からは「どこで購入できるのか?」という質問も飛んでいた。

ミヤコシはサンプル展示で、自社のデジタル印刷機を紹介している。
ブース正面には「MJP ADVANCED 45X for FILM」で印刷したサンプルを展示・配布。ブース内のパネルや動画で、印刷機や加工機の活用に関して体系的に説明している。

オーシャンテクノロジーは水性インクジェットプリンタやカッティングプロッターのほか、工場用のシーリングファンとミストシャワーを展示。ロボットアームによるスタックを実演するなど自動化や無人化への対応もPRしている。

シンクラボラトリーは、自社の軟包装用デジタル印刷機「FXIJ」で印刷したサンプルを多数出品。中でも大手菓子メーカーのブルボンで実際に使用した「贅沢ルマンド」のパッケージなどが注目された。

 

加工機・省力化機器

モトヤは省力化のロボットアームを展示している。
ロボットは台湾のTechman(テックマン)社で、もともとは半導体などの電子部品を作る際に使われていたもの。
ブースではアクリル製のカードを治具に並べる作業を実演。担当者は「協働ロボという安全柵なしで人と働けるマシンで省人化に貢献する」と話す。
会場では最大稼働速度の約5%で稼働中。価格は本体のみで300万~400万円。

光文堂の段ボール製箱機「KBD AUTO SLOTTWERAB2500」は、7~8秒で1枚のカットと筋押しが可能。強化ダンボールにも対応しており、素材対応の幅が広い。
レーザー加工機は「KBD Pro-vision 349SⅡ」を出品している。

日本製図器工業が参考出品したラベル印刷機「GrandPrint GR350S」は、UVインク搭載で出力速度は30m/分。担当者は「今回で感想を聞いて今後の発売を決定したい」と述べた。
またダンボールケースマシン向け少量用製箱機「intelligentBox」や縦型カッティングプロッターなども展示している。

日本テクノロジーソリューションの「Super Tornado(スーパートルネード)」は、PET素材のシュリンク装置。従来機の温風方式に加えて、蒸気混合送風が可能なため、より密着性が高くきれいに装着できるという。

 

印刷会社

奥村印刷は自社の特許製品「beak」の新製品を紹介している。
「beak」は、折り紙の技術を応用した紙製食器。仕様前はA4サイズの紙で、災害時に必要な高機能を持ちながらもコンパクトに保管できる。
今回の新製品は、商品の箱がそのまま器になるというもので、ブースでは大型のサンプルが展示され、担当者が食器組み立ての実演を行った。
製品は輸送中に破損しないようにハーフカット部分に曲線を使用し、組み立て時には食器のふちに折り返しをつくることで強度を増している。また、折り方を示す指示にはクリアトナーを使用して視認性を向上した。
なお、同製品は今年の「パッケージアワード 包装資材関連カテゴリー」の「最優秀賞」を獲得した。

大阪シーリング印刷(OSP)は、自社製品をゾーニングして展示。社員のアイデアや顧客要望を取り入れた印刷製品で注目を集めた。

「ぺたリキッド」は液体100mlを入れられる薄型パウチで、箱に入れて包装することで日本酒を軽量な土産用パッケージとして展開できるという。奈良の酒造メーカーの依頼で作った製品は人気で、今後エア員や調味料などでも採用を見込む。
このほか、粘着剤のムラが見えない「高透明ラベル」や、冷蔵や結露の影響がない「チルド用ラベル」、摩擦に強い「ちぎり和紙ラベル」、特殊な加飾の「デジタルバーニッシュ」「ハジキニス加工」、粘着剤が点状で貼り剥がししやすく軽量な「ドットタック」など多数展示している。
参考出品では指紋がつきづらい封緘ラベルがあった。

機材ではラベリングマシンをデモンストレーション。缶やラベルに自動ラベリングできる小型のマシンをアピールしている。

サトーは、デジタル印刷機を使ったシール・ラベル製造技術を多数出品している。
「擬似ホログラム」はコールド箔を使った加飾技術で、箔やホログラムを貼ったような効果を得られる。
スタンドパウチでは、12μのPET素材にプリントして、パウチの基材に貼り合わせている。
いずれも印刷はHPのデジタル印刷機「Indigo」で行われており、グラビア印刷では不可能な技術が含まれ、少量・多品種の生産が可能という。

また、「CertiEye(サーティアイ)」で、QRコードとアプリを使った真贋判定とマーケティングも紹介している。

ジェイビーエフサプライの「ノンラミパック」は、同社が2023年に発売した袋製品。ラミネートを使わず、フォーム印刷と加工技術を使用し、紙とOPPを貼り合わせており、プラスチック使用量を削減しコストダウンも実現している。
同製品は過去に「パッケージアワード」の「日用品部門賞」を受賞している。

 

SCREEN GA 東京・門前仲町に「インクジェットイノベーションセンター東京」を開設

【2025年10月7日】SCREENグラフィックソリューションズ(SCREEN GA)とSCREEN GP ジャパン(SCREEN GPJ)は10月6日、東京・門前仲町事業所内に「インクジェットイノベーションセンター東京(IIC東京)」を開設した。

IIC東京は、2011年にオープンした「ホワイトカンバス MON-NAKA」を全面リニューアルしたもの。SCREEN GAが開発・製造するデジタルインクジェット印刷機「Truepressシリーズ」の実機展示やデモンストレーションを行う。顧客・パートナー・社内外の知見が交差する「開かれた共創の場」として、情報発信拠点の機能を強化する。

IIC東京は、2024年に開設した「インクジェットイノベーションセンター京都」、北米の「インクジェットイノベーションセンター・USA」、欧州(オランダ)の「インクジェットイノベーションセンター・ヨーロッパ」に続く4拠点目。

同施設では、「自動化・省力化」「環境対応」「価値創造」をテーマに、最新ソリューションを体感できるように設計。新たにゾーニングし直され、企業の持続可能な経営への進化を支援していく。

「シール・ラベルゾーン」にはデジタルラベル印刷機の「True Press L350UV」を設置。製版に手を加えず、デジタルコンテンツファクトリーで自動面付けしたラベルを印刷していた。さらにサンワーコーケンのカッティングプロッター「CHERRY BLOSSOM」で抜き加工も実演していた。

「商業印刷・トランザクションゾーン」では、フラグシップモデルの「True Press Jet520 NX AD」で両面印刷をデモンストレーション。「True Press Jet560 HDX」は、インラインのカットとロボットアームによるスタックを行った。担当者によると「同機は用紙幅を広げたことでアプリケーション対応に幅が出た」という。
これらの機器はすべて「Trust Network Service」で稼働状況を確認可能という。

このほか「ワークフローコーナー」では、自動面付け、「コラボレーションゾーン」ではニールピーターやコメックスなど、同社が販売する海外他社製品を紹介する。

 

開所式

6日に行われた開所式では、同社の田中志佳社長が「大日本スクリーンとして創業し82年、SCREENは企業理念を見直した。そこで当社も「人と社会に彩を。」を理念として打ち出している。昨年はIIC京都をオープンし、今回はホワイトカンバスをIIC東京に改装した。オフセット印刷もデジタル印刷も、半導体事業に負けないよう発展させていく」と述べた。


また、書道家の安田舞さんの書道パフォーマンスの後、テープカットを行い開所した。

同社では開設を記念して、10月7日(火)から10日(金)までの4日間、「IIC東京オープニングウィーク」を開催。商業印刷やトランザクション印刷の自動化・省力化を実現するインライン接続デモのほか、パッケージ印刷の多彩なサンプル展示、パートナー企業との協業ソリューション紹介などが行われる。

SCREENグループは、世界各地の拠点を通じてデジタル印刷分野の事例・ビジネスモデル・トレンドを発信し、印刷の未来を共創していく方針だ。

来場には事前予約が必要で、申し込みは以下から
https://fm.screen-gpj.co.jp/IIC-TOKYO

SCREENグラフィックソリューションズ
https://www.screen.co.jp/ga/

国内最大級の包装関連見本市「JAPAN PACK 2025 日本包装産業展」今日開幕 10日まで・東京ビッグサイトで

【2025年10月7日】国内最大級の包装関連見本市「JAPAN PACK 2025 日本包装産業展」が今日10月7日から10日(金)までの4日間、東京ビッグサイト東展示棟4〜8ホールで開催される。
主催は日本包装産業展組織委員会で、日本包装技術協会が特別協力として参画する。

今回で35回目の開催となる同展は、包装機械、包装資材、食品加工機械、医薬・化粧品製造機器、物流機器など、包装関連産業の最新技術と製品が一堂に会する総合展示会。
会期中は90を超える併催プログラムが実施され、産業の合理化や国民生活の向上、さらには貿易振興への貢献を目的としている。

テーマは「BEYOND|包むで創る 人と未来と(Create the Future of Packaging Together)」で、包装技術を軸に未来社会の持続的成長を目指す。

特別企画として「包装×DX」「包装×GX」コーナーを設置。「包装×DX」では、生産性向上、リモートメンテナンス、人手不足対策、技術伝承などに関する58のソリューションを紹介。「包装×GX」では、環境配慮設計、省エネ・省資源、包材使用量削減、食品ロス削減など、持続可能な社会に貢献する54の技術・製品を展示する。

開催概要

  • 名称:JAPAN PACK 2025 日本包装産業展(Japan Packaging & Manufacturing Technology Show 2025)
  • 会期:2025年10月7日(火)〜10日(金) 午前10時〜午後5時
  • 会場:東京ビッグサイト 東展示棟4〜8ホール(東京都江東区有明3-10-1)
  • テーマ:BEYOND|包むで創る 人と未来と
  • 主催:日本包装産業展組織委員会
  • 特別協力:公益社団法人日本包装技術協会

https://www.japanpack.jp

アースダンボール 3年ぶりの「送料無料キャンペーン」実施 税込み1000円以上でOK

【2025年10月4日】段ボール通販のアースダンボールは10月31日まで、自社ECサイトで「送料無料キャンペーン」を実施する。
通常は実費負担となる送料が無料となり、3年以上ぶりの開催となる。

キャンペーンの対象は、商品代金(税込)1,000円以上の注文。メーカー直送品やオーダーメイド商品など一部商品は対象外となる。
カート画面で自動的に割引が適用され、表示金額が最終の支払額となる。

同社は創業以来、ダンボールを中心とした梱包用品の製造・販売を手がけており、ユーザーの声を重視しながら高い技術力で事業を展開。ネット通販市場への早期参入やSDGsへの取り組みも評価され、複数の機関から表彰を受けている。

キャンペーンの詳細は下記URLで確認できる。
https://www.bestcarton.com/campaign/

アースダンボール
https://www.bestcarton.com/

 

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