【2024年3月26日】富士フイルムは3月25日、軟包装印刷向け水性インクジェット印刷機「Jet Press FP790」を発売した。
同社が、軟包装印刷を可能とする水性インクジェット印刷機を市場投入するのは初めて。
「Jet Press FP790」は、最大790mm幅のフィルム基材に対して毎分50mで印刷できる。
インクはCMYK4各色のプリントヘッドに加え、2組の白色プリントヘッドを搭載。これにより、透明素材が多い軟包装パッケージの下地色となる白色の濃度を向上させ、カラーインクの発色性を高められるという。
さらに、印刷前の基材に処理液を塗布する機構を搭載し、撥水性のあるフィルム基材に対しても高いインク密着性を付与できる。
プリントヘッドは1200 dpi × 1200 dpi。
用途は、食品や日用品などの軟包装の多品種・小ロット印刷に対応する。
軟包装印刷で一般的な、グラビア印刷やフレキソ印刷では、版を使用するため、同じデザインの印刷を大量に行う。
一方、インクジェットなどのデジタル印刷は、版の作成が不要で、デザインデータを印刷機に直接送ってプリントすることから、多品種・小ロットでの生産に向いている。
富士フイルムは、2011年にインクジェットデジタルプレス「Jet Press 720」を発売。現在は後継機の「Jet Press 750S」を商業印刷市場に販売してきた。
同社では「インクジェットの知見や機器の販売ノウハウなどを生かし、今回新たに軟包装印刷向けに『Jet Press FP790』を市場導入する」としている。
なお、同製品は、5月28日(火)から6月7日(金)まで、ドイツ・デュッセルドルフで開催される「drupa 2024」で出展予定。
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