【2023年10月4 日】「JAPAN PACK 2023」が10月3日、江東区有明の東京ビッグサイトで開幕した。主催は日本包装機械工業会。
開催は 6日(金)まで。
同展は、国内外の包装機械や包装資材、包装材料加工機械、食品加工機械、物流機器など展示を展示するパッケージの総合イベント。
今回は、開催テーマを「未来への包程式-当たり前のその先へ-」とし、400社・団体以上が出展。講演やセミナー、パネルディスカッションも50以上行われている。
来場者数は約40,000人を見込む。
来場は無料で事前登録か招待券が必要。
プリント&プロモーションでは、デジタルプリントやプリンティング・後加工関連を中心に、各社ブースを紹介する。
紀州技研工業はロボットアームを使ったセル生産システムをブースで披露している。
システムは、段ボールを持ち上げ、印字し、箱にしテープを貼り、積み上げるまでを行っている。
他には、ハンディプリンタ「KGKJETHQlite」なども紹介している。
エプソン販売はデジタルラベル印刷機「SurePress L-4733AW」での出力を実演している。
また、今回はエプソン純正のSurePress専用ソフトウェアRIP「Epson Edge Print Label」を紹介。
同システムは、コーポレートカラーや既存成果物の再現など、高い精度が求められる調色を、測色計を使用し、短いステップで行える。測色後は、同社があらかじめプロファイルした「カラーガイド」の中の色が示され、そのままの使用はもちろん、微調整を行ってからの印刷が可能。
「近い色から始められるので、時間を短縮でき、熟練も不要」と担当者。
SCREENクリエイティブコミュニケーションズは、前日に発表のあった高速水性インクジェット印刷機「Truepress PAC 830F」をサンプル展示している。
同機は、最大75m/分の印刷速度と1,200dpi×1,200dpiの印刷解像度を実現。最大基材幅は830㎜に対応する。インクは食品安全規制に準拠し、食品業界向けグラビア印刷の代替としての導入を見込む。
ブラザー工業/ブラザーインダストリアルプリンティングは、子会社ドミノの「N730i」をイメージ展示し、サンプルの配布を行っている。
また、モノクロデジタル印刷機「K600i」を実機展示。同機は日付やロット番号などを追い刷りする可変印字用の印刷機で、担当者は「カラープリントから可変モノクロ印字まで、ドミノであればラベルのデジタル印刷が一通りそろう」と話す。
トライテックは同社のインクジェットシステムをサンプルとともに紹介。
水系インクジェットプリントでは米袋や卵パックなどの食品包装を陳列。実際にプロ野球の球場で配布されたプレミアムお菓子の事例も間近で見られる。
また、EB(電子線)プリントの事例も解説。EBプリントは密着性が良く、インクジェットが苦手とする、ポリエチレンやポリプロピレンなどへのプリントに対応する。また、EBはにおいもなく、滅菌効果があることから、食品に向いているという。
ミヤコシは水性インクジェット印刷機「MJP30AXF」のサンプル展示。国内外で導入実績があり、特に海外では活用が進んでいるという。
食品関係の軟包材での採用のほか、トレーディングカードの袋のような多品種・少量品な上、イベントなどに使われるパッケージで力を発揮する。
会場ではサンプルを展示。
初日は宮腰亨社長が来場し「多くの方にサンプルを見ていただきたい」と呼び掛けた。
シンクラボラトリーは軟包装用デジタル印刷機「FXIJ」のサンプルを出品。
ブルボンのお菓子で採用された例をはじめ、パウチへのプリントなども紹介している。
オーシャンテクノロジーはHanwayの「HightJet 2500」を実演。
同機は水性顔料インク搭載の大判インクジェットプリンタ(IJP)。最大出力幅が2500mm、厚さ16mm までのメディアに対応し、出力速度は最大で800㎡/hと中量以上の大判プリントに対応する。価格は3200万円。
武藤工業は大判IJPを多数展示している。
大判UVプリンタ「XpertJet 1462UF」は、伸縮性の高い「US61インク」を搭載し、折る、曲げ伸ばしするメディアなどに対応する。
ヘッドが行き来するシャトルタイプのプリント方法だが、両方向でインクを吹き付けるため生産性が高い。今回はボール紙へのプリントを行っている。
「PerformanceJet2508UF」はフラットベッドタイプで、スチレンボードや段ボール、プラダンなどへの出力に向いている。
担当者は「こちらも出力速度が速く生産性で優位」と話す。
このほか「ValueJet1728MH」なども出品している。
環境関連ではリサイクルペレットのRecoボードとの連携を紹介。MPインクはプリントしたまま脱墨せずリサイクルが可能であることをPRした。
ダックエンジニアリングは自社の印刷用検査装置のほか、企業の省人化を目指した製品を展示した。
「MOKARU vision」シリーズは、稼働率アップや不良率ダウンで利益の向上を目指したシステム。機械の消費電流量の変化と印刷不良発生時のデータをリンクし、作業工程での機械稼働率やジョブチェンジを見える化する。
同シリーズの「GORIKA vision」は、AIカメラを搭載し、作業者の行動や手の動きを分析可能。
ブースではジオラマ展示を行っている。
検査装置「Crossover HS」は「Eye vision」を2台搭載。印刷機上の絵柄をマスターにした検査可能で、ロールから印刷物を切り離さずに検査が可能。欠陥発見時に時にLEDライトが点灯し、発見場所で止まる「ピタッとLEDライト」なども搭載できる。
このほか、グループ企業のNEW IWSHOの製袋装置に「パンチ穴・蛇行・ピッチ」「可変情報」「温度」「圧力」などの検査装置をつけた上、「ダンサー」でピッチのズレを調整することで精度を向上。これにより、ロールの新付近まで印刷物を使用可能になった。
日本テクノロジーソリューションは、熱旋風シュリンク装置「TORNADO」を出品。
同装置は飲料や医薬品、調味料などのボトル用のフィルムをシュリンク装置。熱風を4方向からの吹き付け、旋風状にフィルムを包むため一瞬でシュリンクし、中身への影響がない。
また、ネット中継で会場と同社本社を結び、シュリンクフィルムをボトルに装着する装置「SPIRAL」のデモンストレーションも行っている。
担当者は両製品とも導入が進み、大手ブランドオーナーの工場で、季節商品や限定品などのラベリングで活用されている」と話す。
日本製図器工業はカッティングプロッタ各種を展示。
「Page2023」でも展示された階層型カッティングプロッタ「MARUTI RAYER」。は、カッティング装置を筐体内に複数台を上下に積み上げ、場所を取らず複数データを同時加工できる。
また、「KongsbergK」シリーズでは、ボール紙などをカット実演している。
レザックは自社製品の「HTカッター」シリーズをデモ。
「HT-2622」は、ダンボールに特化した簡易版で、安価にカッティングプロッタを導入したい企業向けの製品という。
同社ではこれまでZUND社製カッティングプロッタを販売してきたが「ZUNDは高級ラインで、そこまでの精度は不要という方向けのHTカッターをお勧めしている」と担当者。
大阪シーリング印刷はロボットラベラーを展示。
箱やバケツなど形の異なる物に、次々にロボットアームがラベルを貼り付けていた。
センサーがQRを読み取りラベル貼付を行うシステムだが、形を読み取ってのラベリングも可能という。
同社ではこのほか、環境対応に関する展示も行っており「水性グラビア」や「ノンソルベントラミネート」「剥離紙リサイクル」などをPRしている。
吉田印刷所の「グラスシリーズ」は、グラシン紙とクラフト紙を活用した包装資材。
「ポチ袋」サイズや「長形3号」などさまざまなラインアップがあり、表面への印刷もできる。
脱プラなどの施策から、採用事例も増えており、海外からの引き合いもあるという。
丸天産業は、コーヒー豆などの袋に使用されるシール型バルブを出品。
コーヒーや味噌など、発酵が進みガスを出す食品は、袋にバルブと言われる空気抜き穴をつけている。
同社は、このバルブをシール印刷でつかわれる抜き加工にすることで、プラスチックとコストを削減できるという提案を行っている。
また、剥離し梨のサーマルラベル「コレミラサーマル」を出品。剥離紙がないため、半分程度の体積と重さになり、輸送コストを削減。同じ巻きの大きさなら、取り替えの手間も少なくなる。
東芝テックの認証中。
このほか切手のような仕組みの「水ノリのガムテープ」ではハンディータイプディスペンサー参考出品している。
JAPAN PACK 2023[日本包装産業展]
https://www.japanpack.jp/
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