【2025年4月15日】TOPPANはこのほど、プレゼンテーションなどで話者の言葉を同時通訳し、スクリーンやディスプレイなどその場に合わせた機器で最適な字幕投影を可能にする投影用自動同時通訳システム「LiveTra(ライブトラ)」の提供を開始した。
「LiveTra」は、大阪・関西万博のセミナーやシンポジウムで使用された自動同時通訳システムを製品化したもの。表示方式は複数に対応しており、スタンドアローン方式であるため、電波の届かない場所や不安定な場所でも利用できる。
同社では2024年6月から、会議用の自動同時通訳サービス「MeeTra(ミートラ)」の提供を開始しており、「LiveTra」は、その成果と実証実験の結果をもとに開発されたもの。「MeeTra」が1対1の対面利用に適した双方向会話型翻訳システムであるのに対し、「LiveTra」は音声を用いず字幕表示に特化した片方向伝達型翻訳システムで、説明会や講演会などの1対多数の場面に適している。
同システムは、日本語から英語、中国語(繁体字・簡体字)、韓国語、フランス語の5言語への翻訳に対応。従来のように発話と終話を人手で区切る必要がなく、自動で翻訳単位を判断して訳出するため、タイムラグを最小限に抑えたスムーズな表示が可能である。
表示には、フォントサイズやスクロール速度などのパラメータを調整可能で、利用シーンに応じた柔軟な対応が可能。さらに、発話中に通訳者がPC上で訳出内容を即時に修正できる通訳編集機能も搭載しており、訳出ミスを防止する。
参考価格は初年度120万円(税込み)。PC、マイク、オーディオインターフェースなどの関連機材を含む。
TOPPANは、今後も自動同時通訳システムの機能向上と開発を進めるとともに、プレゼンテーション用途に限らず、インバウンド対応や在留外国人向け対応など多様な場面に展開し、2029年までに関連受注を含め約10億円の売上を目指す。
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