【2025年7月25日】ENEOSとTOPPANホールディングスは、日本製紙の協力のもと、古紙を原料としたバイオエタノールの製造実証に向け、日本製紙富士工場内でパイロットプラントの建設に着手した。
バイオエタノールは、カーボンニュートラルを実現する鍵として、自動車燃料や化学品の原料など多様な用途での活用が期待されている。近年では、バイオエタノールを用いたSAF(持続可能な航空燃料)の製造も注目されている。
ENEOSとTOPPANホールディングスは2021年から、難再生古紙を原料とする国産バイオエタノール事業に関する共同検討を進めてきた。
今回の実証では、TOPPANホールディングスが開発した、防水加工紙やノーカーボン紙など再生困難な古紙を原料として利用する。前処理技術は、ENEOSが開発するエタノールの連続生産技術を組み合わせ、実用化に向けた検証を行う。
日本製紙は富士工場の敷地の一部を提供し、プラントの一部となる糖化・発酵工程の運転を担当。プラントの規模は古紙の投入量で1日あたり約1〜3トン、バイオエタノールの生産量は約300リットル/日を予定している。稼働開始は2027年前半を見込んでおり、この実証で得られる知見を基に、2030年度以降の商用化を目指す。
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