【2024年3月1日】京セラドキュメントソリューションズのインクジェット捺染プリンタ「FOREARTH(フォレアス)」で印刷した生地を使用したファッションブランドの新作が、2月27日(現地時間) パリ・ファッションウィークのウィメンズコレクションで発表された。
作品は、日本のファッションブランド「ANREALAGE」で、の創業者でデザイナーの森永邦彦氏がデザインしたもの。森永氏は、革新的なファッションとテクノロジーの融合で知られるデザイナーで、ドバイ万博日本館の公式ユニフォームや、ビヨンセのワールドツアーの衣装を手掛けている。
「FOREARTH」は、昨年発売された顔料インク搭載の捺染プリンタ。プリントの際に水をほぼ使わず、独自開発のインクにより、これまで顔料インクでは難しかった柔らかな風合いと、高い堅牢性を両立した。
水をほとんど使用しないことから、設置場所を選ばず、適地・適量生産により、物流コストや在庫の削減に貢献できるという。
森永 邦彦氏
今回のコレクションのテーマはオブジェクトです。
人間ではなく、無生物にとっての洋服のあり方というものを追求しました。ショーの舞台設定は百年後の世界、22世紀となります。その時にどういう服があって、どういうファッションショーが行われているかということを表現しました。
FOREARTHのコンセプトである水を削減するということ、それを洋服の形で表現しようとしました。表現しようとしたものは一滴の水滴のようなドレスになります。通常は人間の体に対して洋服を作りますが、完全な球体形を人の体として捉えて、球体を包み込むようなフリルに溢れたドレスを作りました。
このドレス自体は球体が着ている時はオブジェクトの水滴のようなものに見えますが、これはその球体から剥がすと人が着れるドレスに変わります。
これまで服作りを続けてくる中で、プリントにたくさんの水を使うことを当たり前のように行ってきました。水を使ってその発色であったり、鮮やかな色彩であったり、テキスタイルの風合いというものが保たれると思っていましたが、今回、FOREARTHで印刷した生地では、水をほとんど使わなくてもとても繊細で鮮やかな表現ができていることと、テキスタイルの風合い自体が全く損なわれずに、しなやかなままで残っているというところに非常に感動しました。
ファッションが進化していくために、またクリエーションが進化していくためには、新しいテクノロジーが必要だと思っています。FOREARTHによって今まで表現できなかったことも表現できるようになりますし、それがこれからの未来、22世紀につながっていくということがとても自らのものづくりにとって大事なこととなりました。
インクジェット捺染プリンタ 「FOREARTH」
https://www.kyoceradocumentsolutions.com/ja/
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