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FFGS 広済堂ネクストのプリプレス工程の自動化・省力化・見える化について成果を公表

【2023年3月13日】富士フイルムグローバルグラフィックシステムズ(FFGS)はこのほど、広済堂ネクストの、プリプレス工程の自動化・省力化・見える化について、その納入成果を公表した。

広済堂ネクストは、重要課題として取り組んでいる生産工程改革の一環として、2020年、FFGSのサポートから、プリプレス工程の自動化・省力化・見える化に着手。新たな工程管理システムを中核に据え、スキルレスで効率的、かつ柔軟性に優れた生産環境を実現した。

広済堂ネクストが今回、最適化の取り組みを行なったのは、さいたま工場。雑誌や書籍、コミックスなどの出版物を中心に手がけ、入稿から製版、枚葉・輪転印刷、製本加工、配本までの一貫体制を持つ主力拠点。

同社はすでにMISや印刷工程管理システムを導入するなど、デジタル基盤の整備を積極的に進めてきた。さらに生産工程全体の最適化のために、プリプレスのさらなる効率化をすすめ、2020年、プリプレス工程最適化のプロジェクトが始動。関係するメーカーとの調整も含めた全体のサポートをFFGSが担ったという。

FFGSが提案したプリプレス工程の改革案は、既存のMISおよび印刷工程管理システムと連携させた「プリプレス用の工程管理システム」を新たに導入。そこに面付けや検版などの機能を組み込むことで、人手による作業を自動化・省力化するというもの。
作業の流れは従来工程を踏襲するが、使用するシステムを一本化し、前後工程と情報連携をとることにより、スキルレスで効率的に製版処理が行なえる環境を実現するという考え方だ。

実際のシステム設計にあたっては、FFGSの技術担当が広済堂ネクストの生産現場に入り、使用しているシステムやオペレーターの作業内容を詳細に調査。自動化可能な工程の洗い出しを行ない、受注から刷版出力までの26工程のうち14工程を自動化・省力化するという目標を設定。現場の意見・要望をヒアリングしながら、システムに求められる要件を整理し、具体的な仕様を固めていった。

同社が目指したのは、完全なフルオートメーションのラインではなく、定型作業を可能な範囲で自動化・省力化しながら、作業指示の確認や出力結果の検版など、最低限必要なポイントで人を介在させることにより、柔軟性と効率性を高いレベルで両立させることだった。

FFGSのフォローの結果、運用開始の1カ月後には、主力商材である文庫系の仕事の約95%を新システムのフローに移行し、初期の目的をほぼ達成した。
新フロー運用開始から約1年。同社が目指していたオペレーションの負荷軽減・標準化・見える化といった効果は明確に表われている。オペレーションを特定の担当者に依存することがなくなり、属人化の解消にもつながっているという。

こうした複合的な工程改革によって、プリプレス工程全体で見るとオペレーターの工数は従来に比べて一気に半減し、残業時間は約3割減(昨年度実績)になっているという。さらに、作業指示などの紙でのやり取りをデジタル化した効果も大きいと吉田次長は強調する。

一方、今回の工程改革は、プリプレスだけでなく印刷現場にもメリットを生み出している。以前から運用している印刷工程管理システムと、Control Station、MISを連携させたことにより、印刷工程管理システム上で下版状況(刷版出力のステータス)を確認することが可能になった。

 

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