【2016年1月1日】あけまして、おめでとうございます。
昨年中は「プリント&プロモーション」をご愛読いただき、ありがとうございました(今日初めて読んだ方も今後御贔屓に!)。
今年も多くのニュースをお届けしたいと思います。
さて、今回は新春一発目の企画ということで「プリント&プロモーション(プリプロ)的2016年大予測」をお届けする。
プリントをめぐる業界も変化が激しく、未来を予測することが難しい時代と言われているが、当たるも八卦、当たらぬも八卦!正月のおとそ気分の戯言(ざれごと)・放言とお許し願えればありがたい。
①スマートグラスの普及開始で画期的な商品ができる
パッケージやクーポンなど印刷物から起動させるARをよく見かけるようになった。しかし、実際にそこから起動させている人はどのくらいいるのだろうか?
QRや画像認識は、読み取りが面倒くさいのだ。なかなか、スマホのARアプリをダウンロードし、起動させ、それを見てみようという気にはならない所が弱点。
そこで期待されていたのが、かざすだけでアプリが起動できるNFCだった。しかし、「iPhone」への導入も何度か見送られているなど、今一歩波に乗り切れていない。
これに代わってARをリードしそうなのがスマートグラス。昨年行われた「CEATEC2015」でも多くの会社が目玉製品として展示していた。2016年はこれらが一気に商品化され、スマホと連携する。
自分の欲しい情報を記憶しておき、NFCやグラスそのものを通して情報を取り込み、そこからARなどの情報を起動する。面倒くささが取り除き、お得情報など欲しい情報が入ることにより一気にこの市場が活性化するはずだ。
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②印刷アプリで印刷会社が新機軸!復権!
iTunes – App Storeでも、Google Playでもかまわないので、「印刷」で検索してみてほしい、かなりのアプリが表示されるはずだ。
だが、出てくるのは「キャノン」や「エプソン」「ブラザー」などのプリンタメーカーのアプリ。その次は「セブン-イレブン」のアプリ…。さらにその次ぐらいにはフォトプリント系の会社が出てくる。
つまり印刷会社は上位にはほとんど出てこない。印刷というキーワードなのに。
唯一上位にあるのはコスモメディアサービスの「みんなの名刺」で、逆風の中ですごく健闘している印象だ。
やはり、印刷というキーワードなら、印刷会社のアプリが上位を占める方が健全だと思うのは記者だけだろうか?
印刷は非常に注文のハードルが高いという印象を一般の人が持っている。これを覆すようなシンプルで使いやすいアプリが今年は現れるような気がする。
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③3Dプリンタの小規模店舗や家庭への普及が始まる。そして…
3Dプリンタは現在、教育機関などを中心に導入が進んでいるが、パーソナル向けの安価な製品がリリースされ始め、中には本体価格が5万円を切るものもある。
プリンタの普及が進んだところで必要とされるのが「3Dデータストア」。3Dプリンタで出力できるデータを販売するショップだ。
フィギアやプラスチック模型などのおもちゃを格安でプリントすることや、DIYで使える家具や小物、その部品のデータなども販売が可能だろう。
プロモーション的には店舗で使用するディスプレイやPOPに付属させる立体物なども作成可能になる。
ネックは3Dプリンタの性能、「遅い」「フリーズする」「制作物の品質が良くない」などの声もあり、この解消が課題。また、3Dデータをもっと扱いやすくする必要がある。
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④インバウンド向けプロモーションサービスが大量に
外国人旅行者が2000万人を超えようとする時代。インバウンド向けの情報提供サービスがさらに加速するだろう。
2015年は旧正月あたりから、都心部で中国人観光客向けの巨大な看板やのぼり、POPなどを用意して、客の呼び込みをする姿が見られた。
また、インバウンド向けにカイゲンはかぜ薬のパッケージを用意。爆買い需要を見込んだ用意に余念がない。
2016年はこの動きがさらに加速するだろう。
外国人観光客用のサイネージや、爆買い向けチラシ、カタログなど関連製品の動きに注視したい。
中国人はQRコードを読み取り、スマホからクーポンを手に入れるということになれており、彼らのやり方からQRコードを使った新たなキャンペーン方法が見いだされるといった効果もありそうだ。
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⑤パッケージはさらに地域や個人に訴えかける
かつてパッケージは大量生産は当然で、同じデザインを何年も使っていたが、近年は同じ商品でも毎年デザインの更新があり、季節やイベントごとにパッケージを変えて訴えかけている。
年明けのコンビニやスーパーのお菓子売り場を見てみるといい。そこには「受験生がんばれ」といった呼びかけをしている商品であふれている。
個人への呼びかけを進めたキャンペーンとして知られるのが「コカ・コーラ」の「Share a Coke」。ラベルに人名が描かれており、思わず自分の名前や家族の名前を探してしまうというもの。
このキャンペーンで残念だったのが、もっとも買ってくれそうな世代が行くコンビニでは扉のあるタイプの冷蔵庫で、名前を探しづらいということ。もう一つは日本人の名前は漢字であって、25文字のアルファベットでは表現しきれていないところだ。
今年はこういった呼びかけの強い商品でヒットが出るだろう。それを実現するにはデジタル印刷機とデータ処理技術が必要になるはずだ。前段に出てきたQRコードにも絡んでくるが、ユニークコードなどを仕込めばそこで相互交流が可能となり、商品を通じたコミュニティーの形成ができるかもしれない。
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さて、今年、プリント&プロモーションでは、印刷やプロモーションのニュースをユーザー側から見るという方法を進めていきたい。そこから、従来の業界紙が見ている内容と違った新たな業界の在り方を提案できればいいと思っている。
今年もぜひご愛読ください。
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