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絶対知っておきたい デジタル印刷機による未来の新聞づくり 〈前編〉


【特集】朝日新聞で、従来の新聞印刷と、新たな小ロットの新聞印刷を体験できると聞き「プリント&プロモーションにつながる内容では?」と激しく思い立った本紙記者も「未来の新聞研究会」御一行様とともに、築地の朝日新聞本社に潜入してきた。

この日、未来の新聞研究会に集まったのは印刷会社や、新聞、雑誌などのマスメディアの人たち。記者もお仲間に加えていただいき受付に集合していると、朝日新聞の担当者である澤田有司制作本部主査から「せっかくですから、見学される皆さんで記念撮影してから出発しましょう」と声がかかりスマホでパチリ。セミナールームに移動して簡単に説明を受けてから、さっそく見学に出発した。

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製作、編集室はテレビで見たまま
地下の発送フロア(新聞を各地に送り出すフロア)を抜けて、エレベーターで一気に制作・編集フロアへ突入。残念ながらこれらのフロアは撮影禁止。明日の新聞にかかわる部分なのでこれは仕方がない。
部署の天井からは「制作部」とか「編集」のような看板がたくさん下がっており、映画やテレビで見る新聞社と同じ感じ、心の中で「おおおぉ」と言いながらじろじろと見回す。

グラフィックソフトに向かい何やら写真を調整する人。Wordを開いて短文を打ち込む人、多くの資料をもって通路を早足で行き過ぎる人など、当たり前だが、いかにも新聞社という雰囲気。
「夕刊終了後でちょっとホッとした空気ですね」と澤田さんは言うが、数百人がかかわる編集作業の現には、新聞を出し終えた熱気の余韻のようなものが残っている。
ちょっと驚いたのは、地方版のページ。各地方支局や支社で割り付け(どこにどの記事を載せるのか決める作業)をしているのかと思ったら、すべて本社で行っているそうだ。フロアの天井から下がる看板にも「北海道」や「新潟」「鹿児島」など各県の名前が並んでいた。

いよいよ新聞印刷の現場に!
さてこの後は、いよいよ新聞印刷の見学に、編集部がある上階から一気に地下3階へ。そのフロアには新聞の原紙がごろごろと転がっていた。

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奥の方に見えるこの原紙、D巻と言って通常の半分のサイズだそうで、澤田さんからは「少し小さめですね」とのお言葉。それでも大きいんですが…。手前に見えるのは「ドーリー」という原紙を運ぶロボットくん。平たいですけど力持ちです。
さらに現れたA巻はブランケット版(朝日新聞とか普通の新聞のサイズ)をタテに4枚並べられる大きさ。確かにさっきのD巻よりもさらに巨大だ(インディージョーンズのあの球を想像。転がってきたらつぶされてしまうと思われる)。

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この原紙を取り付けて印刷機に巻き出すための機械も、やはり見上げるような大きさ。それも三つ原紙を抱え込んでおり、巻がなくなっても、ターンしながら原紙を補給。途切れることなく印刷を続けられるという代物だ。原紙1巻は印刷を始めると15分ほどでなくなるため、大量印刷する新聞では必須の設備という。

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移動で廊下を歩いていると、なにやら古代の石版のようなものを発見!。
「鉛版」という昔使っていた版で、活字で大組みした紙面から紙型(しけい)を取り、ここに鉛を流し込んで作ったもの。かつてはこれを輪転機に取り付けて印刷していたというから驚きだ。約18kgあり(現在の刷版は約180gだから100倍!)、持ち上げるのにも一苦労。昔のオペレーターはこれをいくつ持てるか、ということも腕の一つだったそうで、ちょっと信じがたいが投げつけるように輪転機に取り付けていたという。

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ヘルメットをかぶり、印刷機のそばへ。普段は見学でも見せてもらえない場所だそうで、記者も未来の新聞研究会の方たちも気分は最高潮に。

輪転機の動きは早っ!
という言葉しかない。1秒で25ページ刷れるそうで、自動車でいうと最高速は40kmで走行しているスピードだそうで、次々に新聞が刷り上っていく。
もちろん印刷だけでなく、この後の断裁や折りなどあの新聞の形になり、販売所ごとにパックされて配送用のトラックに積み込まれるまでが、ほぼ自動で行われる。

 

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ここまでが、従来の新聞印刷の現場だ。

さていよいよここからは未来の新聞づくり…なのですが、ちょっと長くなりすぎたので、
「第2回」に続きます。

絶対知っておきたい デジタル印刷機による未来の新聞づくり 〈後編〉


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