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「drupa2024報告会」を大野インクジェットコンサルティングが開催 現地の様子詳細に 主催者への提言も多数!

【2024年6月24日】大野インクジェットコンサルティング(OIJC)は6月21日、GROWTH文京飯田橋で、「drupa2024報告会」を開催し、印刷資機材メーカーや印刷関連事業者、報道など70人超が参加した。

「drupa2024」は5月28日~6月7日まで、ドイツのメッセデュッセルドルフで開催された世界最大規模の印刷資機材展。今回は「We create the future」をテーマに52カ国から 約1,600社・団体が出展し、最新の製品や技術、サービスなどを展示した。
期間中の来場者数は約26万人を予想していたが、17万人まで激減し、出展者も約200社減少するなど、課題を残した開催となった。

報告会は堀江賢司氏(OpenFactory・Printio運営)をモデレーターに、プレゼンターには大野彰得氏(OJIC代表)、中尾誠一氏(フンケラーアジア代表、元SCREEN)のほか、プリント&プロモーション中村記者も登壇した。

また、会場の「GROWTH文京飯田橋」は住友不動産が運営するスタートアップ向けのインキュベーションオフィスで、スタートアップなどの起業家とベンチャーキャピタル、行政、教育機関などを結び付ける場となっている。

 

報告会

冒頭、モデレーターは堀江賢司氏(OpenFactory・Printio運営)が、登壇者とセミナーの概要を説明し、報告に移った。

大野彰得氏(OJIC代表)は、「drupa2024」全体の概観を報告。ホールごとにどのような出展者と展示があったのか、また各社の展示や主催者に対する姿勢(出展規模の増減やホール案内での広告の有無)などについても紹介した。
大野氏は「来場者数が大幅に減ったことで『失敗だった』と結論付けるのは早計。ただし、このまま減少を許すのか、踏みとどまるかを考えた時に、踏みとどまる選択をするならFESPAなど他の展示会と共催にするなど、異なる分野を取り入れることも大事」と話した。

 

続いて登壇した中尾誠一氏(フンケラーアジア代表、元SCREEN)は、今回の「drupa」のサブタイトルの候補として
「中華 drupa」
「8年ぶりのリアル drupa」
「第3世代連帳IJ drupa」

などを挙げた。

この中で、高速連帳プリンタについて、バリアブルデータや小部数から大部数までをカバー、後加工装置との連携、省力化を達成などに貢献できることを紹介。日本製のこれらの機器や後加工機について解説した。

後加工機については、「『次世代のオートメーション』への流れは、印刷・後加工現場のプロセスを、品質を維持しながらいかに効率アップしていくか、という命題へ新しい可能性をもたらす」「デジタル印刷における企業の課題やニーズは一つではなく、顧客ニーズをもとに、最新の技術と独自のアイディアで、個々の要件に合わせたソリューションが展示されていた」などを報告した。

 

プリント&プロモーションの中村記者は、デジタル印刷や大判プリンタ、テキスタイルプリンタの各社のフラグシップ機について、価格や販売台数をまじえた情報を紹介。
drupaについては「紙の情報が求められていない今、紙とオフセット印刷の展示会では、減少はやむを得ない。一方で紙以外への印刷を主役にしたITMAやFESPA、PrintingUnitedなどは、来場者を増やしている。これらの出展者を取り入れ、コーナーをまとめて展示するべき」と提案した。

Q&Aでは事前質問とその回答は紹介。この内容は一部を一般公開しており、報告会の方向性が分かるものとなっている。
開催後の懇親会では、本音の交流が行われ、和やかな中にも真剣な情報交換が行われた。

主催のOJICでは「需要があれば関西でもこの報告会を行いたい」としており、開催の要望などをアンケート調査している(後掲)。

 

関西での開催希望アンケート
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSc-a3lZZuxNKyHoZMaGWzy6t1YgQtSjlUBbh3yJ-MHRHJz45Q/viewform

事前質問と回答
https://ohno-inkjet.com/?p=93438

グロースコネクトラウンジ
https://office-b.sumitomo-rd.co.jp/growth/pdf/growthconnect.pdf

 

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