【2021年11月17日】リコーは11月23日、産業用インクジェットヘッドの新製品として、薄膜ピエゾアクチュエーターを搭載した「RICOH TH6310F」の受注を開始する。
新製品「RICOH TH6310F」は、リコーの産業用インクジェットヘッドのフラッグシップモデル。最大80kHzの駆動周波数により、シングルパス、マルチパスともにリコーのヘッドのラインアップの中で最も高い生産性を実現するという。
また、MEMS技術による高精度吐出に加え、独自のノズル配置によりテキスタイル印刷などに求められる高ギャップ印刷でも高画質出力が可能。同時に、吐出不良のリスクを軽減するインク循環構造を採用することで、高い吐出安定性を実現する。
MEMS技術は、独自の高集積設計により、100×8列×2モジュールの1,600ノズルを配列し、2.6インチ印刷幅を実現した。さらに、吐出されたインク滴による気流が画質に影響しにくいノズル配置を採用し、4mmの高ギャップでも高画質プリントができる。
また、ノズル近傍のインクを常時循環させ、ノズル乾燥やインク粒子の沈降など吐出不良のリスクを大幅に軽減するインク循環構造を採用し、吐出信頼性を確保する。これにより、100m/分以上のシングルパス印刷にも対応できる。
インクは水性、UV、溶剤のすべてに対応。テキスタイルやラベル、サイングラフィックスなど幅広い産業用アプリケーションで活用できる。
インクポートはシンプルな1イン 1アウトを実現し、ユーザーの印刷システムに柔軟に組み込める。
背景には、近年のテキスタイルやラベルなどの産業印刷市場の多品種・小ロット・短納期化がある。
このようなニーズに対応するために、従来型のオフセット印刷で必要な版製作が不要で、フレキシブルな生産が可能なデジタルプロセス変革が進んでおり、高精細・高生産性を実現するインクジェットヘッドへの要望が高まっている。
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