【2025年7月10日】ランダ・デジタル・プリンティング(Landa Digital Printing’s、ランダ)が、イスラエル裁判所に対し債務整理のための保護を申請した。
drupa2016で製品を紹介するベニー・ランダ氏
同社はイスラエルの印刷ベンチャーで、創業者ベニー・ランダが「ナノグラフィー(Nanography)」と呼ばれる独自のデジタルプリンティング技術を持ち、さまざまな展示会でのパフォーマンスや導入事例で注目されてきた。
一方で、注目を集めながらも、同社のデジタル印刷機は販売するごとに赤字を出す体質や量産体制の遅れ、投資家からの資金調達の困難さなどもあり、近年は資金難に直面していた。
同社の負債総額は約17億5,000万新シェケル(約5億1,600万ドル)に達し、その大半を担保付きの債務が占めている。中でも約4億1,300万ドルは投資家からのもので、加えて約8,800万ドルの無担保債務。この無担保の債務のうち約7,300万ドルはサプライヤーへの支払い義務がある。さらに、同行のミズラヒ・テファホット銀行に対しても約740万ドルの負債があるという。
一方で、同社の資産価値は知的財産を除いて約1億2,700万ドル。
また、昨年から人員整理も行っており、従業員を半分程度にまで減らしているという。
同社は現在、協議中の関係者の中から支援者あるいは買収先となる企業を選定し、債務整理に向けた合意形成を目指している。この中にはHPなどの名前も挙がっており、さらに動向が注目される。
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