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「純米大吟醸は英語で言うと?」 なぜ経産省は日本酒アプリを作ったのか

【2015年7月1日】先月、経済産業省は、日本酒のラベルを読み取ることで、さまざまな情報を得られるスマートフォン向けアプリの開発を発表。多言語対応しており「クールジャパン」を外国人に訴求するツールとしての期待が高まる。

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「将来、海外製の“SAKE”が増えてきても、やっぱり本物の日本酒はすごい!と言わせたい」と経産省商務情報政策局クリエイティブ産業課の諸永裕一総括補佐は、日本酒文化の発信と普及への思いを語る。同課ではこれまでも酒蔵ツアーなどで日本酒の魅力を発信してきたが、今回の企画もこれに連なるものだ。

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「純米大吟醸」は英語で言うと?
アプリはQRコードなどを使用せず、酒ラベルの形状などを読み取ることができる。その酒自体のアルコール度数や種類に関してははもちろん、蔵元の所在地や周辺地域の情報なども提供される。

日本酒ラベルはワインのような厳格な表示規定がないため「どこを見ていいかわからない」という声が国内外からあるという。さらにソムリエのような立場の人もおらず、酒に関する知識を紹介できないケースも多い。また「清酒」や「純米酒」「吟醸酒」などに対応する英語や、酒造りの際に使用する用語にも統一された英語の表記もない。

現在、国税庁所管の酒類総合研究所では酒に関する英語の辞書を作成中だそうで、それが反映された形でアプリがリリースされれば、外国人にも「純米大吟醸」が何モノかわかるという仕掛けだ。

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酒文化のコミュニケーションツールに
外国人がよく来る六本木の寿司バーなどに、アプリの告知ポスターやPOPを置いてもらえば、そこからアクセスした外国人はそのお酒に関する知識を得られるだろう。
「酒の銘柄に関する知識はディナーの会話では一般的。それをアプリから提供できる」と諸永総括補佐はコミュニケーションツールとしてのアプリ活用に期待を込める。
アプリの完成は秋で、10銘柄程度のデータを試験的にアップし、国内外さまざまな場所で体験イベントやアンケートを行う。

世界中でSAKEが愛されるようになった時、このアプリを使って各国の人と会話を楽しむ未来が待っているかもしれない。

ちなみに純米は”sake made without added alcohol or sugar”という説明しかない。大吟醸は「アウスレーゼ」が最も近いとか。
酒類総合研究所ではどう訳してくるのだろうか?

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NIPPON QUESTもスタート

このほか、同課では8月11日(火)、「NIPPON QUEST」という、ふるさとの名物発見・発信サイトをオープンする。
地域のお宝、眠っている名物を誰でも投稿できるサイトで、7月1日から事前登録を開始している。サイトでは年に1回、年間アワードも発表する予定で、ここから新たな人気商品やサービスが誕生しそうだ。

NIPPON QUEST
https://nipponquest.com/

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