この人に聞きたい!今回は「お口の恋人」でおなじみのロッテで、パッケージ・デザイン企画部パッケージ企画チームに所属する柴田由華さんに話を聞いた。柴田さんは今年4月、同社のホームページで「パッケージのひみつ」というコーナーを広報・宣伝部の協力のもと、開設。同社製品のパッケージに関して、その特徴や新機能などを丁寧に説明している。
その①では「パッケージのひみつ」とそこで取り上げた商品を中心に話を聞いた。
――お菓子メーカーがパッケージにテーマを絞って、ホームページで解説するのは珍しいですね。理由は?
一番の理由はお客さまとのコミュニケーションを図りたいと思ったことです。私たちパッケージ企画チームは、お客さまからのパッケージが「開けづらい」「困ったことがある」という声におこたえして、商品のパッケージを改良しています。
しかし、改良した部分は、「お客さまが気付いてくれますように」ということを願うだけでした。おそらく、多くのお客さまが気付いてくれていると思うのですが、それを私たちが知るすべはなかったのです。
それなら逆にこちらから呼びかけてみようというのが「パッケージのひみつ」を始めた経緯です。ホームページの役割はコミュニケーションツールですね。
――やはり、これまではパッケージを変更しても声を得ることができなかった?
皆さん便利になったことは気づいていらっしゃるのでしょうが、それを声に出していただける、お互いに認知できる場所がなかったのだと思います。パッケージの変更を社内外にしっかり伝えるツールとして、ホームページの活用を始めました。アクセス数も徐々に上がっており、手ごたえを感じています。
パッケージの新しい部分や改良された部分を、知って買うのと知らないで買うのとでは、印象や愛着が違ってくると思うのです。
――ホームページ開設で気を付けた点などは
まずは目で見てわかっていただけるように、できるだけ写真を多く使い、文章は少なめにしました。キャッチコピーを付けて印象に残るようにし、専門用語はできるだけ使わず、専門家でなくてもわかりやすい内容になるよう意識して作っています。
――ホームページで取り上げている商品について教えてください
「ワンタブ」は全くの新商品で、開発の話が来たときは名前も決まっていませんでした。「スマホのように片手(ワンハンド)で持って食べるおしゃれなチョコ」というコンセプトがあったので、手に取った時の感触には、特に気を遣いました。
形でこだわったのは、箱の角を丸くしたこと。これにより、おしゃれさが増し、見た目もスマートな形になっています。また、開封後は、ふたを倒し押し込むことできれいに保管できます。
――四隅が丸い箱のお菓子というのは珍しいですね
この大きさでは、ほとんどないと思います。どうやったら量産できるかというのが課題でした。工場での作業も非常に大変なのですが、工場とも協力して、良いパッケージができました。
――クーリッシュは
こちらはパッケージを改良したものです。吸い口を広げ、吸い始めから飲みやすいようにしたことが最大の特徴です。また、特殊断熱材を使用し、手が冷たくなりにくいといった工夫も施しています。
【この人に聞きたい!】ロッテ パッケージ企画チーム 柴田由華さん②につづく
※画像の一部はロッテサイトパッケージのひみつから転用させていただきました
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