【2021年1月14日】SCREENグラフィックソリューションズ(SCREEN GA)はこのほど、自社製品のカタログ生産を、自社のデジタル印刷機「Truepress Jet520HDシリーズ」での印刷に切り替えた。
「Truepress Jet520HDシリーズ」は、ロール式高速フルカラーインクジェット印刷機。製版を必要とせず、必要な時に必要な枚数を印刷できるジャスト・イン・タイム方式に対応する。
同社では、この方式への変更により、カタログ発行時の環境負荷低減と、ユーザーのタイムリーな情報提供を推進。商業印刷市場でのデジタル印刷の活用を促進とともに、企業価値の向上を目指すという。
同プロジェクトは、SCREEN GAと廣済堂が共同で行ったもので、従来、オフセット印刷で生産していた自社の50種類以上の日本語版製品カタログを、すべて「Truepress Jet520HDシリーズ」で生産するシステムを構築した。
カタログは、高画質なコート紙のクオリティーを維持しながら、印刷工程の省電力化や、製版工程で生じる中間材の削減により、カタログ生産時のCO2排出量の大幅な抑制を実現している。
オフセット印刷では、製版など初期にコストが必要であることから、単価を下げるため、必要以上の部数を発注する傾向があり、SCREEN GAでも年間数万部の廃棄が発生していた。
一方、デジタル印刷では、用紙1ロール分を上限とし、この中で各カタログの印刷部数を毎回自由に配分できる。これにより、「作り過ぎ」が抑制され、印刷物の廃棄量を削減し、カタログの倉庫保管も廃止できる。
また、カタログが少量・定期生産されることで、常に最新情報が記載された見栄えのいい状態で提供可能となる。
SCREEN GAでは「今後も、印刷物・印刷業の新たな価値創造に挑戦し、当社のスローガンである『Creating a Future in Print(印刷の未来を創造する)』の実現を目指し、印刷業界に貢献していく」としている。
廣済堂 情報ソリューション事業部 ソリューション営業本部
ソリューション開発部 営業企画課 佐々木 徹郎氏
多くの企業から、カタログの在庫過多、頻繁な改訂の難しさ、発注業務負荷などのお悩みを伺います。
それらの課題解決を図るために、常に最新のカタログを少量でも毎回定額で提供できるデジタル印刷生産モデルを、SCREEN GA様と共同開発しました。
この共同開発の過程の中で、当社が長年印刷会社として大事にしてきた印刷品質へのこだわりとSCREEN GA様のノウハウを掛け合わせ、「Truepress Jet520HDシリーズ」の実力を最大限に引き出し、美しい高彩色表現を実現させることにも成功しております。
今後はこのデジタル印刷生産モデルにて、単なる印刷受託ではなく、オンラインとオフラインが融合していく中での紙媒体によるブランド価値向上や環境配慮、業務負荷軽減の提案を行いながらSDGsの実現に貢献していきます。
Copyright © 2025 プリント&プロモーション . ALL Rights Reserved.