【2023年7月18日】新橋製紙はこのほど、再生家庭紙の原料である古紙の蒸解方法について特許を取得しました。
同社は、日本で最初に、現在のような水に流せるトイレットペーパーを製造・販売した会社。
※写真はイメージ
今回の特許取得は、古紙をパルプ化する際に行う脱色で、従来の還元剤からアルカリ性電解水に置き換える方法取っていることが特長。
古紙をパルプにするには、紙の繊維から色を抜いて、白色度を上げる必要がある。しかし、古紙にはさまざまな印刷が施されており、白色度を高めて品質を安定化するために、これまでは還元剤という薬品を添加していた。
還元剤は管理が難しく、従業員の安全面に対する懸念もあった。またコストも高く、製造原価を押し上げる要因となっていた。
そこで、還元剤の使用を止め、自然由来のものに置き換える研究を行った結果、「アルカリ性電解水の使用が還元剤の置き換えになる」ことを発見した。
アルカリ性電解水は、水や食塩水を電気分解することで生成されるもので、 pH9~10 のものは飲用可能で胃腸症状改善効果が認められている。
今回、使用検討している pH11 以上の強アルカリ性電解水は油脂を落とす効果が高く、家庭用・業務用洗浄剤として活用されている。
同社ではアルカリ性電解水の生成装置を2台導入し内製化。アルカリ性電解水の生産コストは還元剤に比べて非常に安く、コストダウンに効果を発揮している。
また、アルカリ性電解水は人や環境に全く悪影響がないため、従業員の作業環境の向上や、自然環境への負荷低減にも効果があった。
事業の狙いには、「自然環境への負荷低減」「労働環境の改善」「コストの改善」があったが、同社ではこれを達成できたとしている。
新橋製紙
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