【2025年8月22日】DICグラフィックスはこのほど、食品包装向けの環境対応型グラビアインキ「フィナートBM EX」を発売した。
同製品は、バイオマス原料使用による温室効果ガス排出低減効果を維持しながら、ラミネート強度や印刷濃度の性能を向上させた次世代インキで、食品包装分野の新たなスタンダードを目指す。
トルエンフリーやMEKフリーに加え、国際規制であるネスレサプライヤー規約やスイス条例にも対応。従来品「フィナートBM」と同様に植物由来原料を採用し、バイオマス度10%を実現している(バイオマスマーク取得済み)。
今回の改良では、ラミネート強度や印刷濃度を大幅に高め、さらに特殊原料の使用を抑えることで原材料供給リスクを軽減。環境負荷低減と安定供給の両立を可能にした。現在のラインアップはプロセス4色、白、メジューム、その他11色。今後は金・銀のメタリックカラー展開も予定しており、高級パッケージ市場にも対応していく。
用途例としては、乾燥麺やスナック菓子などの一般包装(OPP/CPP、OPP/PE押出/CPP構成)や、小包装や蓋材用途(PET/CPP構成)を想定。接着剤「ディックドライシリーズ」との組み合わせで、幅広い包装材のニーズに応えることができる。
背景には食品包装材に求められる安全性や環境対応の基準の厳格化があり、インキにも高性能と脱炭素対応が求められている。
DICグループはカーボンニュートラル社会の実現を掲げ、循環型経済に対応したパッケージソリューションを推進。環境負荷を抑えつつ性能を高めた「フィナートBM EX」により、持続可能な社会の実現と包装材の進化を支えていく方針だ。
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