【2024年6月17日】大阪シーリング印刷は5月30日、ドイツ・デュッセルドルフで、セイコーエプソン、エプソン販売と、ラベル印刷機「SurePress」の次世代機に関して、ベータテスト連携の調印式を行なった。
同機は多品種・小ロット印刷で、生産効率の向上と短納期を実現させ、コストを抑えながら高画質印刷が可能なデジタルラベル印刷機。実機は5月末から6月初旬までドイツで行われた「drupa2024」で展示された。
今回の協定の締結目的は、テスト運用と印刷パフォーマンス評価、それらに基づく設計改善などを行い、次世代機として製品化を加速させることという。
大阪シーリング印刷では、各工場で「SurePress」を安定稼働させ、引き続き印刷の自動化を推進していく。
大阪シーリング印刷は2017年、「OSP版インダストリー4.0」実現に向けて、セイコーエプソンとエプソン販売と3社共同で印刷自動化検討チームを発足した。
その後、大阪シーリング印刷がデジタル印刷向けワークフローと生産情報管理システムを開発。その情報での自動印刷やカラーマッチング、また加工情報の同時印刷など、大阪シーリング印刷の生産体制に応じたカスタマイズを両社が実施した。
2012年に大阪工場で1台導入して以来、全国の拠点を合わせると「SurePress」水性機が合計40台稼働。夜間の無人化印刷による生産効率の向上や、環境負荷を軽減した製造を実現している。
「drupa2024」で披露されたインクジェットラベル印刷機「SurePress」の次世代機
2024年5月30日に、ドイツ・デュッセルドルフで開催されている世界最大級の印刷機材の展示会「Drupa2024」の会場内で行った。
3社の参加者は、大阪シーリング印刷の松口正社長、武藤仁紀常務、セイコーエプソンの山中剛執行役員、エプソン販売の盛田哲正取締役だった。
大阪シーリング印刷・代表取締役社長 松口正氏
従来モデルの「SurePress」は印刷速度やメンテナンスの課題はあるが、夜間の無人化やカラーマッチングシステムによりお客さまが実現したい色の再現はできている。しかし、当社だけではなくお客さまも人材不足が課題となっており、ストレスなくより早く仕事を仕上げられることが求められている。当社は「OSP版インダストリー4.0」に挑戦し部分最適化は既に完了しているが、さらに「インダストリー5.0」を目指す必要があるため、主力設備として新型機に期待したい。
セイコーエプソン 執行役員 山中剛氏
ベータテストに際して、「SurePress」の強みである高生産性・高画質・製品安定性が担保できることを立証することが必要不可欠。今回、業界のリーディングカンパニーであるOSPさまと協定が結べたことは、当社のありたい姿の実現に向けた大きな一歩であり、セイコーエプソングループ一丸となり取り組む所存である。
エプソン販売 取締役 盛田哲正氏
お客さまでの人材不足が顕在化する中で、「SurePress」は幅広い年齢層の方が働くことのできる環境や、昼夜を問わず稼働できるオペレーションを実現してきたが、生産性が課題として残っていた。人材不足という課題の解決の対象を拡大させるため、要望が多い高速化を実現した次世代をラインアップに加えていきたい。
大阪シーリング印刷
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OSPホールディングス
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