【2022年6月2日】ローランド ディー.ジー.(ローランドDG)は、東日本電信電話(NTT東日本)が主催し、NTT ArtTechnologyが企画・運営する「Digital×北斎」特別展で公開される、葛飾北斎の岩松院本堂天井絵「鳳凰図(八方睨み鳳凰図)」の高精細デジタル復原画制作に協力した。
「八方睨み鳳凰図」は、葛飾北斎によって、長野県小布施町の岩松院の本堂に描かれた天井絵。90歳でこの世を去る北斎が最晩年に手掛けた肉筆画であり、もっとも大きなサイズ(奥行5.5m×間口6.3m)の作品といわれている。
この八方睨み鳳凰図のデジタル化と高精細デジタル復原画の制作は、NTT東日本およびNTT ArtTechnologyが推進する「分散型デジタルミュージアム構想」の一環として行われた。
天井絵のデジタルデータ化は、NTT ArtTechnologyのパートナーであるアルステクネが、特許技術「高品位三次元質感画像処理技術DTIP」を用いて実施。さらに、同社が未完成部を推定復元し、質感毎に多層化処理を行った。
約300億画素にもなるその高精度なデータを元に、ローランドDGがUVインクジェットプリンタを使用し、原寸大で出力。
復原画は、2022年6月2日より開催される体験型美術展「Digital×北斎」特別展の目玉作品として展示・公開される。
ローランドディー.ジー.代表取締役 社長執行役員 田部耕平氏
復原画の印刷には、UVインクジェットプリンタLEC2-640を使用しました。
今回のプロジェクトでは、広い色域や正確な色再現性が求められるだけでなく、絵具の風合いや、人の手で描かれた筆使いの質感、金箔の輝き、そして、この作品の最大の見所である“油煙墨の反射”などを忠実に再現する必要があり、そのためには、特殊印刷が行えるUVインクジェットプリンタの表現力が必要不可欠でした。
デジタル技術を活用してアートや文化の素晴らしさを伝えていきたい、というNTT東日本、NTT ArtTechnology、アルステクネのビジョンや取り組みには、人々の創造性を大切にしながらビジネスを展開している当社との共通点が多く、このプロジェクトへの参加に大きな意義と喜びを感じています。また、日本が世界に誇る北斎の作品に関わることができたことは、たいへん名誉なことです。制作した復原画は、プロジェクションマッピングなどの演出も交え、素晴らしい展示になっておりますので、ぜひ多くの方々にご覧いただきたいと願っています。
NTT ArtTechnologyの代表取締役社長 国枝学氏
高精細デジタル復原画の仕上がりにはとても満足しています。
八方睨み鳳凰図に施された鮮やかな色使いや精巧な技法、特にデジタル化の過程で発見された特定の条件下で天井絵が輝く様も再現できており、北斎が込めた想いや、作品の持つ永遠の力までをも表現できていると思います。
デジタル技術を活用すれば、これまで現地に行かなければ見ることができなかった作品の数々を、空間・距離・時間にとらわれず、誰もが身近な環境で鑑賞できるようになります。それは、貴重な文化財を保護するとともに、文化芸術の楽しみ方の新しい可能性を大きく広げ、さまざまな交流を生み、地方創生にもつながっていくと考えています。
アルステクネの代表取締役社長 久保田巖氏
UVインクジェットプリンタのメーカーはもちろん他にもありますが、高精細で多質感な巨大出力という、未知の領域へのチャレンジに尻込みせず協力くださったのがローランド ディー.ジー.でした。
ポジティブな姿勢に素晴らしい企業風土を感じると同時に、ローランド ディー.ジー.とでなければ実現できなかったと思います。
名称:「Digital×北斎」特別展
主催: NTT東日本
企画・運営: NTT ArtTechnology
開催期間: 2022年6月2日(木)~2022年7月3日(日) 木曜日~日曜日開催
開催場所: NTTインターコミュニケーション・センター[ICC] ギャラリーA(東京都新宿区西新宿3-20-2 東京オペラシティタワー4階)
入場料: 一般・大学生 1,500円
公式サイト
https://www.ntt-east.co.jp/art/hokusai-special/
岩松院
https://www.gansho-in.or.jp/
分散型デジタルミュージアム構想
https://www.ntt-east.co.jp/art/hokusai-hasyo/museum/
体験型美術展「Digital×北斎」特別展
https://www.arstechne.co.jp/
ローランド ディー.ジー.
https://www.rolanddg.co.jp/
Copyright © 2025 プリント&プロモーション . ALL Rights Reserved.