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カラクリ 京阪の顧客接点モデル刷新を支援 ハイブリッドAI導入で電話放棄率を半減

【2025年8月18日】カラクリはこのほど、「KARAKURI chatbot」を導入し、運行情報やICカード利用可否など定型的な問い合わせに対応した。
一方、生成AIエージェント「Generative Navigator(Gen)」は観光案内やイベント情報など自由度の高い質問に応じ、英語・中国語(簡体・繁体)・韓国語の4言語に対応する。
公式サイト情報を基にFAQを自動生成する仕組みを採用し、多言語対応の運用効率を高めている。

導入効果として、基本的な問い合わせのAI対応への移行により、オペレーターは複雑な案件に集中できる体制を構築。多言語FAQの更新効率化や若年層との新たな接点創出にもつながった。

京阪ホールディングスの新たな顧客接点モデル構築を2024年から支援している。駅の係員不在時間が増えるなか、AIを活用したFAQやチャットボット、顧客対応エージェントを順次導入し、自動対応の範囲を拡大した。生成AIと機械学習型AIを使い分けるハイブリッド戦略により、電話放棄率を約2分の1に削減する成果を上げている。

京阪では、社会全体の非対面ニーズ拡大や多言語対応の強化といった課題に直面していた。沿線には伏見稲荷、清水寺などの観光地も多く、訪日需要の回復に合わせてインバウンド対応が求められていた。加えて、全90駅の半数以上に係員不在時間帯があり、駅での案内機能の補完が喫緊の課題となっていた。

今後は忘れ物対応の自動化を進め、チャットボットでの24時間受付体制を整備する計画である。その後は会員サービスや沿線業務依頼の自動化など、顧客接点のセルフ化を拡大する。

京阪経営企画室の石川真吾氏は「AI導入により顧客が自ら問題解決できる環境が整い、確かな手応えを得ている。今後も利便性向上につなげたい」とコメントしている。

 

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