【2018年4月16日】サガシキは今年6月、米国のデジタルサイネージ管理システム「ENPLUG(エンプラグ)」について日本国内での取り扱いを開始。「haco-gift」の顔写真撮影アプリ「Haco」もリリースするなど、デジタル系の発表が続く。
佐賀県の紙器・パッケージメーカーであるサガシキが始めた取り組みについて、前編に引き続き、同社の枝吉宣輝社長に話を聞いた。
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――本業の紙器ではどのような新規の取り組みがありますか
パッケージ事業では3年ほど前に国内で最初にデジタル印刷機「HP Indigo10000」を導入しました。小ロット対応を目的に導入しましたが、そこからさらに工夫をし、さまざまな可変情報を印刷物に加えています。
例えば、パッケージもデジタル印刷にすれば、少量で異なる内容を刷りだすことができPRツールとして活用できます。その一つの例がカロリーメイトの外側にスリーブを付けて、プレミアム品とする製品です。
――以前、展示会でいただきました。あれを見て取材を決めました。今も私のデスクに置いてあります
ありがとうございます。
製品のコンセプトはまさにそれで、食べ終わった後でも、なんとなく残して置ける、置きたくなるというものを目指しました。
このコンセプトを理解していただき、保険会社で採用いただき、自動車保険の更新に合わせてパーソナライズ化されたDMを作成しました。
担当者の顔をプリントする部分があり、そこをポップアップできるという部分もセールスポイントです。
ただ、このポップアップの部分に入る顔の切り抜きが煩雑だったこともあり、作成を自動化するシステムを当社グループのフライデーナイトという会社が開発しました。
さらに箱作成の「haco-gift(ハコギフト)」というアプリとシステムを開発しました。
――どのようなものでしょう
システムは、お客様にIDとパスワードを配布し、ログインしていただければ、箱を簡単に作ることができます。
操作はパソコンを普通に使っている人なら誰でもできる内容で、ガイドに沿って箱を選択し、文字を入力、写真などをはめ込むだけで簡単にオリジナルの箱を作成できます。
発注の締日が2週間ごとに決まっており、そこに合わせて発注いただければ、注文から発送までをしっかりと管理でき、発注者が予定を立てやすいことも特長です。
箱の最少発注単位は60個~となっています。
――自社でシステムとアプリを作ってしまうのもすごいですね
システム開発したフライデーナイトとは2015年に資本提携し、2018年2月に代表に就任しました。やはり自社が納得するシステムを開発しなければならないと考えてのものでした。
アプリのもととなったのは印刷用のAPI(プリケーションプログラミングインタフェース)「Codenberg(コーデンベルグ)」で、こちらもフライデーナイトが構築しました。「Codenberg」は印刷データを簡単に作成でき、デジタル印刷機の活用をクライアントとともに進められるシステムです。
――デジタル印刷機の活用を見据えたシステムを開発した意義は
デジタル印刷の強みは可変印刷で、個人に訴え、強いインパクトを与えることができるところです。
九州は小ロット化進んでおりオフセットの代替としてデジタル印刷機は必要なのですが、先ほども申しましたように可変データの作成は非常に煩雑で、これを解消したいと考えてこのシステムを開発しました。
基本的には現在はBtoBが対象で、クローズドなシステムとなっています。
汎用性が高いので、他の印刷会社様でも活用いただけると考えています。
――デジタル印刷機を使った印刷物にはどのようなものがありますでしょうか
印刷ができる上に、受注できるシステム
カスタマイズカレンダーのような企画をサッカーJ1の東京ベルディで採用いただきました。チームが登録した写真からファンが好きなものを選び壁掛け・卓上カレンダーにできるサービスで、これをデジタル印刷機でプリントしています。
これはバスケットボールのリーグでも採用があるほか、雑誌社からも声がかかっており、50名くらいのプロの写真家が撮影した写真を組み合わせてカレンダーにするといった企画が進行中です。
――紙器関連では
「haco-letter(ハコレター)」をリリースし、特許申請中です。
これはデジタル印刷機でボール紙を両面印刷するDMなのですが、紙器で鍛えた抜き加工の技術を使い、外側の封筒と中身のレター部分を1枚の紙で作ってしまいます。
これにより、抜いた紙を折り込めば、自動的に封筒と中身のDMの名寄せが終わるという画期的な商品です。このため、誤送がなく、個人情報を間違えてほかの人に送ってしまったというような心配がありません。
――ユニークで、これまでにない方法で名寄せを完結していますね
ビジネスフォームの印刷会社であれば、封筒と中身の紐づけと名寄せを得意とされていますが、我々はそこが得意ではない。逆に紙器加工は得意なので、得意技で弱点カバーした上で、より作業を簡便にしました。
名寄せに間違いが絶対にないので、デジタル印刷による可変プリントを存分に生かせます。
さらにこういったものはフォーム印刷ですと少なくとも数千単位からの発注になると思いますが、「haco-letter(ハコレター)」であれば、100通単位から送ることが可能です。
――さまざまな施策を手掛けられていますが、パッケージとデジタル関連、今後どのように展開されますか
われわれの仕事は「クライアントの商品を売れるようにすること」。
デジタルとパッケージをうまくつなぎ、クライアントとさらにその先のお客様に「喜びや驚き」を感じていただければと考えています。
あらゆる方法でリアルの店舗を盛り上げるサービスを展開していくので、よろしくお願いいたします。
サガシキ
http://www.sagasiki.co.jp/index.html
haco-gift(ハコギフト)
http://sagasiki.co.jp/SPC/hacogift/
ENPLUG
http://enplug.co.jp/index.html
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