【2017年6月19日】ウイル・コーポレーションと日本HPは6月15日、石川県白山市のグランドホテル白山と、ウイル・コーポレーション北國工場で「高速インクジェット輪転機オープンハウス」を開催し、プリントバイヤー、出版社、報道機関など、100人以上が参加した。
「HP PageWide Web Press T490HD」のデモンストレーションの模様に引き続き、最新事例やデジタル印刷機の現状について報告があったセミナーについてレポートする。
セミナーでは、「アジア初、最速デジタル印刷機が切り拓くデータドリブンマーケティングの最前線」をテーマに、ウイル・コーポレーションの若林圭太郎社長をはじめ、HP Inc.ページワイド・インダストリアル部門のデビッド・マーフィーワールドワイド マーケティング ディレクター、今回システム構築を行ったグーフの岡本幸憲社長CEOが登壇した。
レポート1では、ウイル・コーポレーションの若林圭太郎社長の講演を紹介する。
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レポート2|ウイル・コーポレーション オープンハウス セミナー 「HP Inc. デビッド・マーフィー氏」「グーフCEO社長 岡本 幸憲氏」
この「822」という数字は、ここ数年で、当社がクライアントに新しいパターンを提案した数です。
従来、印刷ではパターンを少なくして、色の違いで提案したほうが楽でしたが、こういった既存の印刷に頼っていては、事業が立ち行かなくなっています。
ピーク時には8.9兆円であった印刷市場は、2020年にはその半分になるとの予測もあります。
つまり既存の印刷に頼れば、この売上半減に巻き込まれることになるのです。
一方で、新たな事業で新規の提案すれば、無限に仕事の可能性は広がります。
デジタル印刷機の登場により、DM(ダイレクトメール)を使って、アマゾンのリコメンド機能と同様の発印刷ができるようになりました。
当社では、デジタル印刷により「世の中のすべてのDMをワクワクさせたい」という思いで、さまざまな提案をさせていただいているのです。
書籍の場合は、過剰印刷・過剰在庫による廃棄をなくする取り組みがデジタルでできます。
デジタル印刷は単価が上がるといいますが、必要なタイミングと部数で生産することにより、そのコスト差は充分に埋まると考えられます。
ある出版社では、在庫の保管料などが必要なくなり、年間1億円を削減したそうです。
この100年間で科学関係の技術進歩は目覚ましいですが、人間関係の進歩は横ばいです。
当社では印刷を「人と人をつなぐパーソナルメディア」「二次元から三次元の方が伝わる」と考え、これを人間関係の進歩に利用していきたいと考えています。
これらには、デジタル印刷機が必要と考え、オフセット輪転印刷機からの移行を進め、今「第二の創業期」に入ったと感じています。
HPのデジタル印刷機を選択した理由は、2年前に「Dscoop」(HPのデジタル印刷カンファレンス)に行き、生々しい情報交流の場を実感したからです。
また、HPには、1000名を超える開発陣がおり「バックアップ機能もすぐれている」こと、性能改善を繰り返す「アップデート機能」もあり、拡張時に必要なパートナーも「ユーザー主体のDscoop」による情報交換で得られます。
印刷機は部分的なアップデートができ、数十年回せるという機能性も気に入りました。
デジタル印刷によって、クライアントに提供できる価値は3つあります。
①スマートファクトリー&ラボラトリー。お客様のための工場であり、お客様のための実験室
②小ロットからメガロットまで「フルバリアブル×柔軟性の付加価値が高い」を必要なタイミングで
③SLA(サービスレベルアグリメント)48時間以内に生産、72時間以内に納品を実現
この「スマートファクトリー」を使った「DDM(ダイナミックダイレクトメール)」を実現します。
導入した「HP PageWide Web Press T490HD」は480万ページの生産力があります。
「A4、240Pを2万冊」作れる計算です。
デジタル印刷機で進む、私たちの工場や環境をご活用いただきたいと思います。
レポート2につづく
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