【2016年8月10日】一般社団法人コトマーケティング協会をご存じだろうか?
今年4月7日に発足したばかりの同協会はモノ(商品やシステム、技術、サービスなど)を売るという従来のマーケティングから、購買者に役立つコトを伝えるマーケティングに変えていくというものらしい。
それもコトマーケティングでは「手書きPOP」や「手書きポスター」「チラシ」「DM」など、小規模店舗でも可能な取り組みから始められるという。
そのコトマーケティングの「アドバイザー講習」に招待を受け7月19日、東京都台東区鳥越のアサヒ・ドリーム・クリエイト東京オフィスに伺った。
緊張しながら、同社を訪ねると、講師のアサヒ・ドリーム・クリエイトの橋本英雄社長が笑顔で迎えてくれた。
橋本社長はコトマーケティング協会の設立にかかわった一人で、この考えを広めるために現在「アドバイザー講習」を主催し、自ら講師も務めている。
この日の受講者は、記者のほかに二人。非常に「できそうな」お二方なので、記者に緊張が走る。
さて、この「アドバイザー講習」で何ができるかというと、協会の中で「アドバイザー」という立場になれる。簡単に言うと「アドバイザー」は、その名の通りコトマーケティングに関して、簡単なアドバイスを行える立場となることで、ユーザーの困りごとに応えたり、協会の理論を使って体験講座を行ったりが可能になる。
アドバイザーの上には指導が可能な「トレーナー」「ジュニアコンサルタント」というクラスがあり、一番上にすべてのクラスに指導を行える「シニアコンサルタント」がある。
アサヒ・ドリーム・クリエイトの社員には、トレーナーもおり、顧客の指導に当たっているという。なんと橋本社長はジュニアコンサルタントで、今年中にはシニアコンサルタントへの昇格を目指している。
講座ではまず、協会の松野恵介代表理事がコトマーケティングについて説明するビデオを見る。
松野氏は13年前からコトマーケティングを実践し始め、これまでに1万2000件の実例をつみかさねてきた。マーケティング理論はこの成功例をもとにした実践的なもの。
「原理原則があり、人間の根本心理に基づいている」という。
また「売り手の立場を離れて、お客様視点で、誰にどんなことができるかを考える」ことも重要というからなかなか大変。人は自分の立場を離れることが、非常に苦手だ。後からも出てくるが知識を詰め込むだけでなく、訓練で体にしみこませないとできない内容のようだ。
ビデオでは松野代表理事が手掛けたある商店街での事例が紹介され、POPを変え、そのお店が持つ知識を顧客に公開するなどでこれまでにはない新たな集客を得たことなどを解説した。
さて、ビデオを見た後はいよいよ実践。
橋本社長からカードとサインペンを渡され、どうやらここに何か書くらしい。
橋本社長は「皆さんには今日、コトのPOPを書いてもらいます」とお題を発表。
内容は「青森のリンゴ農家、青木さんがつくったりんごを200円で売る」というもの。
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