【2022年10月4日】大日本印刷(DNP)はこのほど、「DNP断熱紙カップ HI-CUP」の製造工程で発生する余白などの製品にならなかった部分の紙(工場損紙)を使用した水平リサイクルを開始する。
これは、グループの工場で製品化する「資源循環システム」の構築に向けた実証実験。今回、これまで産業廃棄物処理していた横浜工場(神奈川県)の断熱紙カップの工場損紙をすべて活用し、2層構造である同製品の外装紙(古紙)として再度製品化(水平リサイクル)することを目指す。
DNPは2016年に、“資源循環システム”の運用の第1弾として、包装材を製造する田辺工場(京都府)で、DNPの国内各拠点の応接室等で使う「コースター」を、工場損紙を使って製品化しており、今回はその第2弾の取り組みとなる。
この“資源循環システム”は、製紙会社と連携し、断熱紙カップの工場損紙を再び同製品の外装紙のパルプ原料の一部として使用するもの。紙のリサイクルでは、古紙が再利用される度に徐々に製品の品質が劣化するという課題がありますが、余分ではあるものの未使用の紙を含んだ工場損紙を使う本システムの構築によって、品質の劣化防止につなげるという。
資源循環システムの流れ
①DNPの工場にて、断熱紙カップの工場損紙を収集
②製紙メーカーにて、①の工場損紙をパルプ化
③製紙メーカーにて、②のパルプを原材料の一部として、白板紙を製造
④DNPの工場にて、③の白板紙を断熱紙カップの外装紙として再製品化
資源循環システムを用いた断熱紙カップ再製品化の特長
従来は産業廃棄物として扱っていた断熱紙カップの工場損紙のリサイクルが可能
食品や日用品等の内容物を直接包装する「一次包材」への再製品化を実現
リサイクルにおける「古紙の品質劣化」といった業界の課題解決に貢献
DNPは実証実験を進めて本“資源循環システム”を確立し、グループの各工場への展開を図る。また、事業拡大と地球環境保全の両立を常に心がけ、多様なステークホルダーとの連携を強化することで、持続可能な社会の実現に向けた取り組みをさらに推進していく。
なお、DNPは10月12日(水)~14日(金)、東京ビックサイトで開催される「TOKYO PACK 2022(2022東京国際包装展)」に出展し、同サービスを紹介する。
TOKYO PACK 2022の公式サイト
https://www.tokyo-pack.jp/
DNPのTOKYOPACK 2022の出展概要
https://www.dnp.co.jp/biz/eventseminar/event/10162951_1594.html
「DNP断熱紙カップ HI-CUP」
https://www.dnp.co.jp/biz/solution/products/detail/1188759_1567.html
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