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トッパン・フォームズ×慶大 印刷物への記入のストレスを脳波と視線から把握 形式改善で書類の不備を抑制

【2015年11月2日】細かい文字や表、図形を見ながら何か書き込むと「目が疲れる」「肩が凝る」そして「疲れる」というのは当たり前のこと。しかし、この当たり前のことを科学し、ストレスから来るミスを軽減する研究をしている人たちもいる。

慶應大学の満倉研究室とトッパン・フォームズは、満倉研究室が開発した脳波計測装置を使って、書類記入時に発生するストレスのメカニズムを探っており、これにより、従来のアンケート調査やインタビュー調査では浮かび上がってこなかった人間が“嫌”と感じる書類での記入部分を発見できるようになった。

帳票記入時の視線計測調査 ストレス度の推移

解析は、ユーザーがトッパン・フォームズの「ウエアラブル・アイトラッカー」を装着し、書類や帳票に記入い、満倉研究室の技術を使った「感性アナライザ」(開発・販売:電通サイエンスジャム)」で解析を行う。

計測装置を装着した様子 計測時の様子

脳波と視線を同時に計測することで記入時のストレスをリアルタイムで測定。アンケートやインタビューなどでは分からなかった「脳が“嫌=ストレス”と感じる箇所」を把握し、形式を改善できる。ストレス部分の改善により、記入ミスを抑制し、コールセンターなど記入後の事務費削減で効果があるという。
アイトラッキング注視時間と当該エリアのストレス度マッピング ストレス度の脳波の波形とピーク時の帳票エリア
トッパン・フォームズでは研究の成果を「帳票感性分析サービス」として、同社のマーケティング支援機関「LABOLIS」の帳票分析・改善ソリューションに追加する。サービスの提供価格は、1件あたり200万円程度。

今後、同社と満倉研究室は現在、ダイレクトメール版の「感性分析サービス」の研究・開発を進めており、こちらもサービスの提供を目指す。このほか、サービスを発展させ、紙以外の媒体でも同様の展開を行う構想もある。
問い合わせは同社広報部(☎03-6253-5730)まで。

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