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フォーム工連 「欧州印刷事情視察報告」を開催 「Hunkeler innovationdays」と企業訪問を解説


【2019年4月1日】日本フォーム印刷工業連合会(フォーム工連)は3月28日、東京都中央区の日本印刷会館で、セミナー「欧州印刷事情視察報告」を開催し、100人以上が参加した。

今回の報告会では、2月25日~28日にスイスで開催されたデジタル印刷機と後加工機の展示会「Hunkeler innovationdays(フンケラー・イノベイティブデイズ) 2019」の視察と、ヨーロッパの印刷会社への訪問について報告した。

開会の挨拶では、フォーム工連国際委員長の和田英久氏が「今回のツアーは18名が参加し、終始いい天気で、恵まれた中で情報を得ることができた。フンケラーと3つの企業の視察についてお話いただくので、情報を持ち帰ってほしい」と述べてセミナーに移った。

 

展示会視察

セミナーではまず、岩岡正哲氏(岩岡印刷工業)が「欧州印刷事情視察概要」のテーマで全体の工程を説明した。
内覧会については「フンケラーは40近い新製品を発表し、約100社が出展した。OEM製品も多く、主要デジタル印刷機メーカーが一堂に会する機会となった」と報告した。また、ツアー期間中に立ち寄ったスイスの国立博物館での展示やビッグマックの価格比較などについて話した。

飯塚孝雄氏(篠田商事)が「 Innovationdays 2019報告」として講演した。
まず飯塚氏はフンケラー社フンケラーCEOからの礼状を紹介。
さらに出展規模については「100社出展、来場は100カ国から6,500人、ライブデモは40ラインに上った」と述べた。
会場では、フンケラーの最新製品とキヤノンやゼロックス、リコー、HPなど各社のデジタル印刷機を連結し、インラインでプリントから後加工までを行う実演が多かったという。

また、深澤倫氏(印刷出版研究所)が「Hunkeler Innovationdays注目展示報告」のテーマで講演し、展示会から見えたものとして「後工程が高速化し、処理能力がアップした」「欧州は本を読む文化がまだ残っておりオンデマンド出版に力を入れている」「ボタン一つでユーザーやブランドオーナーが印刷できるようになる」といったことを挙げ、そこから今後「印刷会社ができることは何だろう」と課題を提示した。

 

企業訪問

ツアーでの訪問企業は、SwissPostの子会社である「Swiss Post Solutions」、Web受注でB to Bビジネスをヨーロッパ各国で展開している商業印刷会社の「Onlineprinter」、メーリングサービスに強くオンデマンド印刷で価値を生み出している「dataform dialogservice」だった。

深沼智氏(岩井通商)「Swiss Post Solutions視察報告」
スイスポストは売上高8500億円、経常利益420億円、従業員数は約4万3,000人。近年、BPOサービスも行っており、ベトナムに拠点を置く。社内にはオセのプリンタが非常に多く、今後もオセを導入するなど設備やプリント用紙の統一化で自動化図りたいとしている。
このほか「日本と比較し検査装置が少ない」「プリントはオンフライでシート出力し商品対流を最小限にしている」などの特徴があったという。

深澤倫氏(印刷出版研究所)「ONLINEPRINTERS視察報告」
同社は欧州でも3本の指に入るウェブプリントの会社。
KBAで189胴を保有し、ホリゾンステッチライナー6000も開発にも関わるなど印刷業界の発展にかかわる事業も行っている。
オフセット印刷からデジタル印刷機を入れて、eコマース専業になった。オフは減っていないが、デジタルは増えており5年前5%が25%に、ロットは500~2000部となっている。ドイツの印刷会社が過去10年で2万社から8,000社になる中、同社は20名から1,400名に急成長している。社員の内訳は製造650人、SE30、マーケ90で、一般的な営業はいない。
70%がリピーターで、1オーダー当たりの売上は19000円、ただし獲得にも同額(サーチエンジン最適化)がかかっている。
印刷ではギャンギングをできるだけ詰めており、断裁機はモニターを見ながら手順に従えばだれでもできるようにしている。
同社は「工業化とイーコマース両方のマインドを持った会社」としている。

杉浦 一広 氏(小林クリエイト)「Dataform Dialogservices視察報告」
同社は40年以上の市場経験を持つマーケティングロジスティクスプロバイダ。「ダイアログサービス」や「ロジスティックサービス」を主な事業としており、ドイツに3拠点を持ち、メーリング処理、デジタル印刷では年間約6,000万件を出荷している。
現在は、単純なトランザクションビジネスからの脱却目指しており、印刷、メーリング、物流のすべてを融合し、ワンストップで対応できる体制を構築する。

このほか、佐々木朝文氏(トッパン·フォームズ)が「AG-W·Kohlhammer、 GmbH視察報告」を行った。同社の視察は「SCREENグラフィックソリューションズ主催Innovationdays視察ツアー訪問企業」内で行われたもの。


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