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キヤノンMJとキヤノンPPS オセのフルカラーIJ連帳プリンタ「Océ ProStream1000」の提供を開始【動画あり】

【2019年7月25日】キヤノンマーケティングジャパン(キヤノンMJ)とキヤノンプロダクションプリンティングシステムズ(キヤノンPPS)は8月下旬、主に商業印刷市場を対象に、オセ(Océ Holding B.V.)製のフルカラーインクジェット連帳プリンタ「Océ ProStream(プロストリーム)1000」の提供を開始する。

「Océ ProStream(プロストリーム)1000」は、1,200×1,200dpiの高品質プリントを、毎分標準で80m、低速時40mでの高い能力で生産できる。
また、一般のオフセット用紙をそのまま使用できる幅広いアプリケーション対応も備えている。

新製品には3つの大きな特徴は三つ。
「インクセットテクノロジー」は、「ポリマーナノインク」とベースコート剤の「カラーグリップ」のセットで、ベースコート剤をヘッドで塗布し、滲みなく高いインク濃度を実現した。
「エアーフローテーション非接触乾燥テクノロジー」では、オフセット用のグロスコート紙、マットコート紙、上質紙などへの低ダメージでの乾燥と冷却を行い、高速両面印刷を実現する。
これに加え「安定した搬送テクノロジー」により、欧米モデル発売時には160gsmまでだった搬送用紙坪量を300gsmまで向上させており、厚紙にも対応する。
同機はすでに海外で発売されており、約50台が稼働している。

同製品の投入は近年、多品種・少量・短納期ニーズが進む商業印刷で、デジタル印刷機によるオフセットレベルの印刷品質を提供するもの。
デジタル印刷需要の国内市場動向は、商業印刷分野・出版印刷分野で、2020年は3兆円を超える市場規模で推移するものの、10%近くのマイナス成長が予測されています。そのうち、「オフセットの置き換え」「プリントショップ」「フォトブック」を中心にデジタル印刷需要は15%の伸び率で、850億円規模になると見込まれている(キヤノンMJ調べ)。

キヤノンMJグループでは、「Océ ProStream 1000」の特長となる高い印刷品質と幅広いメディアへの対応により、高級カタログやプレミアムDMなど、ユーザーの印刷ビジネスを拡大。今後、3年間で10システムの販売を目指す。

 

記者発表

25日に行われた記者発表イベントでは、以下の二人があいさつし、製品を紹介した。

キヤノンPPSの井崎孝社長は、自社のポートフォリオ転換に言及「成長を見込んでいる分野は、商業印刷、ヘルスケア、ネットワークカメラ、産業機器など。このうち商業印刷で主力になるのが『Océ ProStream 1000』が中心となる。デジタル印刷事業を確実にとらえて、商業印刷や消費者に新たな価値を提供したい」と述べた。

同社マーケティング本部の松藤勝弘本部長は「印刷を取り巻く環境は、デジタルトランスフォーメーションで大きく変わり、ブランドオーナーにも大きな影響があった。デジタル印刷機もオフセット印刷機の代替から、立ち位置が変わってきており、印刷のコストや品質ではなく、販促の仕掛けといった価値を付加することが必要となっている」と製品投入の背景について話した。

 

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