【2017年8月24日】武藤工業は8月23日、本社ショールームをリニューアルし、日本HPの3Dプリンタ「HPジェットフュージョン3D」を2セット設置した。
これに合わせて、同日、3Dプリンタに関するセミナーと内覧・商談会を午前と午後の2回開催し、製造業などから約120人が参加した。
冒頭、武藤工業の早川信正社長が以下のようにあいさつした。
「主力の大判インクジェットプリンタ(IJP)とともに新しい製品の柱として10年以上前から3D プリンタに携わってきた。今回、性能に感心していた日本HPの3Dプリンタに関してマスターパートナーとして提携でき喜ばしく思っている。今は1色での造形だが、フルカラーを目指した多色化や、操作性の向上などを進めていると聞く、ともに市場を作っていきたい」
また、セミナーでは武藤工業3Dプリンタ事業部の竹内利一部長、日本HP3Dプリンティングビジネス部の秋山仁部長が、「HPジェットフュージョン3D」について動画などを交えて説明した。
「HPジェットフュージョン3D」は、「3Dプリンタ本体」と「プロセッシングステーション」に分割。さらに材料を装填し造形できる着脱式の「ビルドユニット」を採用しており、本体で造形した後、ユニットを外しプロセッシングステーションに移動させて仕上げを行い、本体では別の造形を行うといった効率的な作業に対応する。
また、ジョブ内容やパーツデーター、ファイル名など、顧客の機密事項以外の稼働データなどを収集し、常にソフトウェアを改善。製品性能や操作性を常に向上していることも特徴。
純正材料は、不要部分をほぼすべて再利用可能で廃棄物はほとんど出ない。
また、材料をサードパーティーが開発し、これをHPが認定して販売することも認めており、さまざまな素材が今後開発されるという。
制御用のアプリなどもオープンプラットフォームで開発できることから、各企業にあったアプリケーションがさまざまな企業から提供される可能性があるという。
海外ではナイキやシーメンスが同機を導入し、工程の簡略化やコストダウン、品質の向上に活用している。
日本HPの秋山部長は「このジェットフュージョン自体のパーツも同機で作っている。現在、プラスチックパーツのうち半分を自作。さらに今後は全部のプラスチックパーツを自作できるようにする」と話す。
実機のデモンストレーションでは「HPジェットフュージョン3D」の周りに多くの人が集まり、造形工程や作業時間、操作などについて多くの参加者から担当者に質問が飛び、参加者の関心の高さが垣間見えた。
販売を担当する武藤工業では、現在本社にある2セットのうち1セットを関西に移設し、10月4日(水)から行われる「関西 設計・製造ソリューション展(DMS関西)」に出展。その後、同社の大阪ショールームで10月18日(水)に、お披露目会を実施し、年内は同所でデモンストレーションを続ける。
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