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「世界の広告費成長率予測」2018年は3.9%に上方修正 過去最高の6,135億ドルに 電通イージス・ネットワーク発表

【2018年6月18日】電通の海外本社である電通イージス・ネットワークはこのほど、世界59カ国・地域から収集したデータに基づき、「世界の広告費成長率予測」を取りまとめた。
「世界の広告費成長率予測」では、2017年実績や2018年予測の改定、2019年の新規予測を行っている。

世界の総広告費2018
世界の総広告費 (地域別)

この予測では、2018年の世界の広告費成長率を3.9%(前回予測:3.6%)と上方修正しており、総広告費は初めて6,000億ドル突破し、過去最高の6,135億ドルに到達する。
また2019年も3.8%の成長を予測。これにより、世界の総広告費はリーマンショックの影響を受けた2009年以来、10年連続のプラス成長見通しとなる。

媒体別では、デジタル広告費が堅調で、今後も二桁成長を予測。この結果、2018年には世界の総広告費に占めるデジタル広告費のシェアは38.4%となり、初めてテレビ広告費を上回り、2019年には40%を超えるとしている。

 

媒体別ではデジタルがけん引

2018年の世界のデジタル広告費の成長率は12.6%で、2019年に11.3%と、二桁成長が続くと予測。そのけん引役は、オンライン動画広告とソーシャルメディア広告であり、2018年の成長率はそれぞれ24.6%(前回予測は24.5%)、21.6%(同23.5%)となる見通し。

世界の総広告費2018  媒体別成長率
媒体別成長率予測

なお、モバイルデバイス向けのデジタル広告は、2017年にデスクトップPC向けを追い抜きデジタル広告費内のシェアは50.3%。さらに2018年には52.2%に達すると見込む。
2018年には、調査対象の59カ国・地域のうち、21カ国・地域においてデジタルが媒体別広告費でトップになると予測している。

世界の総広告費2018 媒体別シェア
媒体別のシェア予測

 

成長概観と各国の状況

2018年の上方修正の背景には、とりわけデジタル広告の更なる拡大と、「2018年平昌冬季オリンピック・パラリンピック競技大会」「2018 FIFAワールドカップ・ロシア大会」「米国の中間選挙」など大型イベントがある。

世界の総広告費2018 主要国の成長率
主要国の成長率実績と予測

市場規模で世界1位、2位にある米国と中国に加え、西ヨーロッパの英国やフランス、また東ヨーロッパのロシアなどが堅調であることから、ラテンアメリカを除く全地域が上方修正となった。

一方、世界第3位の広告市場である日本は、緩やかで安定的な経済成長に伴い、2018年の成長率は1.5%を見込んでいる。

 

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