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「コンバーティングテクノロジー総合展 2016」レポート③ 「3D Printing 2016」「プリンタブルエレクトロニクス2016」 A4用紙から3Dプリントなど

【2016年1月29日】「コンバーティングテクノロジー総合展 2016」が1月27日、江東区有明の東京ビッグサイトで開幕した。同イベントは「Convertech JAPAN」や「新機能性材料展」「3D Printing 2016」「3次元表面加飾技術展」など6つの展示会からなる総合展示会。印刷関連の資機材メーカーや印刷会社も多く出展しており、最新技術やサービスを紹介している。開催は今日1月29日まで。
レポート③では「3D Printing 2016」「プリンタブルエレクトロニクス2016」の注目企業を写真とともにお届けする。
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3D Printing 2016
話題をさらったのはジェービーエム(6D-16)のA4コピー用紙を使った3Dプリンタ。両面印刷した紙を重ねて接着、カットするというものだが、最後には積層された紙の中から立体物を取り出せる。133枚のA4用紙を使ったものでコストは約800円、制作時間は約4時間。4月には新製品が約半額で発売され、スピードは4倍ほどになるという。
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ローランド ディー.ジー.(6B-13)は切削加工機「SRM-20」や3Dプリンタ「ARM-10」などを展示。3Dプリンタなどは主に教育機関で導入が進んでおり、大学や専門学校、工業高校などではこれらの機器を使った授業が一般的になっているという。
同社の販売する光造形タイプは精度が高く、硬軟両方の素材を造形できる。同展示会ではゴム状素材の造形も参考出品している。
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武藤工業(6J-13)はクラスごとに多様な3Dプリンタを提案。また、全身スキャナーなども展示している。
中でもグループ会社のニッポーの製品「NF-700D」は、2色造形が可能。またポリエステルエラストマーを造形でき、柔らかな素材を再現できる。
「3Dプリンタは近年、企業のプレゼンテーションで活用されることが多く、エンジニアだけのものではなくなっている。営業担当の発案で導入する企業も多い」と担当者。
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XYZプリンティングジャパン(6J-19)は、コンシューマー向けを中心に多数の製品を展示している。また、今春発売のダヴィンチ1.0PROでは、他社フィラメント使用可能にするなど、産業向けでも新機軸を打ち出している。このほか、ハンドメイドの3Dペンやフードプリンタなどの構想があるという。
同社では「3Dプリンタで産業革命を起こす」ことを目標に、「すべての人に3Dプリンタを使用してもらう」社会の実現を目指している。
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ストラタシス・ジャパン(6E-13)はデスクトップの「MARKER BOT」シリーズから、ハイエンドの産業用プリンタまで紹介した。
「MARKER BOT」シリーズは約20万円からという低価格で、企業のプレゼン用などに採用されている。ハイエンド機はオーブン構造で内部温度200度程度に熱して加工するため精度が高く、精密度の検証などもできる。価格は最高で約8000万円。
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プリンタブルエレクトロニクス2016
同展の共同展示(3G-25)ではが呪術機関や国の研究機関が新技術を披露した。
産業技術総合研究所は「電気を通すラップフィルム」を展示している。ラップの内部にばね状で極細のピアノ線を挟み込んでおり、タッチセンサーの働きを持つ。
伸ばしても、折りたたんでも断線しない軟包材のようなタッチパネルが可能で、さまざまな製品に応用できるという。
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このほか、東京大学川原研究室が、銀ナノインクによる回路形成について紹介。LEDを光らせたサンプルを展示している。
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