【2021年8月4日】「TOKYO 2020」絶賛開催中ですね。開会式はロス五輪以降、一番しょぼかった五輪ですが(あくまで個人の意見です)、始まってみれば、面白く、スポーツの魅力に心を打たれています。
あれがなぜ面白いかというと選手が真剣だからです。なぜ真剣かというと権威付けがしっかりなされているからではないでしょうか。
メダリストといえば、それだけで、企業がスポンサーについてくれるケースもありますし、引退してもコーチや監督の仕事が舞い込む。そういったことをIOCがしっかりPRし、自身もスポンサーを連れてきているのです。
バッハ会長を含め、IOCの五輪貴族がなぜ偉いかというと、その権威付けの後ろ盾になっているからなんです。
こんなことをなぜ書いたかというと、ある業界の方が「〇〇コンテストのグランプリや〇〇の資格って意味がないよな」というつぶやきをされていたからです。
よくある業界内コンテストですが、取るのはいいのですが、そのことを「誰も知らない」というケースがほとんどです。
例えば(あくまで例えばです)、印刷オペレーターの日本一や世界一を競うコンテストがあったとして、あなたはその人の名前を知っていますか?
業界内ですらそれが知られていない。おそらくその会社の隣にある会社や、社員の家族もそれを知らないことがほとんどだと思います。
オペレーターには金一封ぐらいが支払われておしまい。誰にもそのことは知られず、すべてが終了します。
業界が大きくなっている時代ならそれでよかったのでしょう。業界内コンテストをすることで技術力の向上と、自社のオペレーターのレベルを測るというのは意味があった。コンペを通じ会社同士の懇親を深めることも、右肩上がりに時代には意味がありました。
でも、業界が縮んでいる、国内の人口が縮小しているときに、そのコンペに挑んで、受賞の事実を秘密にして終わるというのは、ものすごくコストパフォーマンスが悪いと感じませんか。
ご存じの通り、主催者はバッハのようにスポンサーを連れてくるわけでも、会社の今後やオペレーターの一生を変えるほどの権威付けをしてくれるわけでもありません。
そういったコンペに出るなら、自己プロデュースをするしかないと思うのです。自社のオペレーターが「日本一」や「世界一」を取ったら、まず地元の首長もしくは知事に「表敬訪問」をしましょう。表敬訪問というのは、自分や所属する団体に何か大きな功績があった時に地元に感謝する意味も含めて挨拶に行くことです。「世界一」「日本一」「経済産業大臣賞」レベルなら、絶対に行くべきですし、利用しない手はありません。
それも手ぶらで行ってはなりません。
お土産を持っていけ、と言っているのではありません。マスコミを連れて行くのです。それも業界紙じゃなくて、一般紙や地元紙、できればテレビ局も。
やり方は簡単。地元の役所には必ず「記者クラブ」がありますので、そこに投げ込みをしましょう。何を投げ込むかというと「プレスリリース」です。リリースで知らせること、あとは電話でお願いするなどで、記者やテレビクルーに来てもらいましょう。
私自身、プレスリリースを使い、6年で2回、テレビクルーを呼んでいます。
書き方が分からないという方は、お教えしてもいいです。
関連:【ちょいとコラム】記者が記事にしたくなるプレスリリースの書き方について
とにかく、せっかくお金と時間をかけてコンテストに応募するなら、その賞を取ったら自分自身でそれを広める努力をしなければ損です。
五輪のような権威、とまでは言いませんが、やはりPRすることで、それに権威付けが起こり自社や社員に利益がもたらされると思うのです。じゃなければ、そんなコンペに出るのやめちゃった方がいいです。
IOCのバッハ会長が偉いのは、そんなことをしなくても五輪に出てメダルを取れば、自動的に世界中にそのことが発信してくれるからなんです。そういう仕組みを作り上げて、権威付けして、世界一の大会を開いている。金満の批判はよ~く分かりますが、やっぱりあの人たちはすごいパワーを持っているのです。
さて、小難しいことはさておき、あと5日間、五輪を楽しみましょう。その後のパラリンピックも楽しみですね。
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