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日本印刷学会 「色評価用 LED 照明を用いた印刷物観察条件のガイドライン」を発表 解説のセミナーも開催

【2021年6月1日】日本印刷学会はこのほど、「色評価用 LED 照明を用いた印刷物観察条件のガイドライン」を発表した。

同ガイドラインは「色評価用 AAA 蛍光灯の国内生産中止」に伴い、当日本印刷学会と照明学会が共同で取り組んできたもので、日本印刷学会誌2号に掲載されている。

日本印刷学会では、1998年に「透過原稿、反射原稿及び印刷物の観察方法」と題して、反射原稿や印刷物を観察する方法を提示。印刷物を対象とした印刷業界での観察条件の推奨規格(JSPST-1998)を作成した。

同推奨規格では、観察するときの照明光として、イルミナントはCIE昼光のD50、演色評価数Raは95以上、特殊演色評価数Riは90以上を規格としている。印刷業界では長年、同規格を満足する常用光源として、色評価用AAA蛍光灯が広く採用されてきた。

 

一方、さまざまな照明のLED化が急速に進み、色評価用の照明としても、2017年頃から色評価用LEDが数社から登場。これらの色評価用LEDについて、メーカーはJSPST-1998を参考としていたが、JSPST-1998は当時の蛍光灯を実環境として作られたものであり、LEDに適用可能であるかは分からず、JSPST-1998を満たしていても、色評価用照明に適しているかは明確ではなかった。

そこで、日本印刷学会と照明学会が共同で実証実験を行い、その結果をもとに「色評価用LED照明を用いた印刷物観察条件のガイドライン」を策定して発行。同時に発行された解説書では、「なぜこのようなガイドラインとなったのか」、という根拠を示すべく、この実証実験の概要と結果・考察が示されている。

なお、日本印刷学会では6月18日(金)、6月30日(水)の2回にわたり、このガイドラインについて、概要と解説セミナーを開催する。

 

開催概要

主催:日本印刷学会標準化委員会
協賛:照明学会
日時
1回目6月18日(金)15:00~16:30(14:30~Web会場オープン)
2回目6月30日(水)15:00~16:30(14:30~Web会場オープン)

問い合わせは日本印刷学会事務局(☎03-3551-1808、FAX03-3552-7206、eメール:nijspst-h@jspst.org)まで。

 

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