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凸版印刷 新開発「CNFエコフラットカップ」のサンプル出荷を開始 プラ約50%削減・CO2約20%削減

【2020年3月27日】凸版印刷は4月から、新開発の「CNFエコフラットカップ」についてサンプル出荷を開始した。

「CNFエコフラットカップ」は、同社が推進している「セルロースナノファイバー(CNF)」をコーティングした紙容器の一つ。
CNFは、高いバリア性と密閉性を持つ上、紙の原料となる木の繊維をナノオーダーにまで微細化したバイオマス素材。「軽くて強い」、「熱変形が小さい」などの特長があり、自動車、家電、塗料や繊維などさまざまな分野で新素材として期待されている。

 

凸版印刷は今回、日本製紙グループとともに性能改善に取り組み開発したCNFをコーティングした原紙を使用することにより、製品に高いバリア性を付与。さらに凸版印刷の成型技術を活かし、完全密閉構造により、商品の長期保存化を実現した。
これにより、今まで固形食品用途にしか使用できなかったCNFを用いた紙カップを、飲料などの液体用途としても使用可能とした。
また、従来の飲料向けプラスチックカップと比べ、プラスチック使用量を約50%、CO2排出量を約20%削減している。

背景には、海洋プラごみ問題や、食品ロス問題があり、凸版印刷では、これらを再生プラや単一素材でリサイクル可能な包装材、紙化などで改善する「トッパンサステナブルパッケージ」の開発を推進している。
さらに、価格は、従来の飲料向けプラスチックカップとほぼ同等を実現した。

今後、凸版印刷では、同製品を飲料メーカーや流通企業などに向けて拡販。CNFを用いた紙容器全体で2023年度に約5億円の売上を目指す。

 

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