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【この人に聞きたい!】平沢印刷社 平澤浩一社長・前編 フードメニューに特化し経営改革

【2015年11月16日】平沢印刷社は1966年2月創業の印刷会社、もともとは創業した先代の時代はさまざまな印刷物を扱っていたが、現在は中でも得意だったフード関連、特にメニュー制作に特化し、印刷業界でその存在感を際立たせている。特色のある業態転換で同社をけん引する平澤浩一社長に話を聞いた。
その前編をお届けする。

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フードメニューに特化したきっかけは
私が入社した15年前はさまざまな印刷を請け負っていました。当社はそこそこの利益を上げていましたが、私にはその利益の内容が不安に見えたのです。

どういうところがですか
一つは売り上げの8割が当時の社長が受注したもので、いわゆるワンマン経営だったことです。中小企業ではわりと当たり前のことですが、これだと発展性がないですし、もし社長がいなくなれば、すぐに会社は危機に陥ります。これは営業を強化し、それぞれの担当を固め直しました。

もう一つが業態転換のきっかけとなったのですが、一部で利益の出ていない仕事を受注していたことです。得意先から多くの仕事を受ける中で「これは申し訳ないけど付き合ってよ」と言われて受注するものがあるのは仕方がないですが、日本の経済状況もあり、だんだんそれが多くなっているよくない傾向がありました。

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その部分を変えたかったのですね
はい。利益がしっかりと出て、独自性がある仕事をと分析した結果、メニューの制作では、しっかりとそれができていると判断しました。

メニューには独自の技術が必要なのですか
はい。メニューをどう作ったらいいかは意外に難しいのです。どの位置にどの料理を持ってくるかで、売れ行きが変わってきます。売り出したい料理をしっかり売り出すのか、人気のメニューを前面に押し出すのかなど、そのお店の方針でメニューの中身は全く変わってきます。
それに加え、使う紙は、印刷は、表紙は、装丁をどうするか、これらによって店のイメージや効果にまで影響を与えるのです。
その技術とノウハウを当社は持っていたのですが、それに気づいていなかったのです。私自身も最初は「何かメニューの注文が多いなあ」「よく同業他社から回ってくるなあ」と思っていた程度でした。

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それでも特化というのは勇気がいります。成算はあったのですか
私は入社する前に、広告代理店に勤務していまして、そこでの経験が生きました。
その会社は代理店の中でもセールスプロモーション(SP)を得意としていました。SPの世界は一つの業界に特化した会社が多く、その会社は呉服に特化していました。
ただ、私は呉服業界が縮小しつつあったことや、私自身があまり呉服を着ることがないため、その良さを本当の意味で伝えることができないと考え、専門を車販売業界へ移すことを提案し、それを実行したのです。
そこで得た経験がフードメニュー制作への特化につながっているのです。

~後編に続く~

平沢印刷社
東京都文京区関口1-36-1 平沢ビル
TEL03-3202-2531
FAX 03-3202-2832
創業1966(昭和41年)2月
代表者代表取締役社長  平澤 浩一
従業員数30名(2015年7月 現在)
資本金1000万円
取引銀行三菱東京UFJ銀行
事業内容飲食店向けグラフィックツール制作
(メニューブック、ファサード、パンフレット、ショップカード、コースター、ロゴなど)
同社サイト
http://h-print.co.jp/

 

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