【2025年8月6日】ブラザー工業は、アフリカ農村部のデジタル格差解消を目指すDots forと資本業務提携を締結した。
両社は過去1年にわたり西アフリカ・ベナンで実証実験を進めており、同提携により印刷・コピー環境の構築を本格化させる。
アフリカでは都市と地方農村部との間で情報・機会・収入の格差が拡大しており、とりわけ通信インフラの未整備が課題となっている。Dots forは、こうした地域において通信・DX化を一体的に提供する「アフリカ農村のデジタルプラットフォーム『d.CONNECT』」を展開しており、通信や教育、行政手続きの利便性向上を図ってきた。
その中でも「村の中で印刷・コピーができない」という問題は深刻で、住民が数十キロ離れた都市部まで足を運ぶ必要がある。学生が教材の印刷を断念せざるを得ない事例もあり、教育機会の損失にもつながっていた。
ベナンでの実証実験では、ブラザー工業の複合機を現地に設置し、印刷・コピーの需要や耐久性、同プラットフォームとの連携を検証。その成果を受け、両社は印刷機器の本格展開を決断した。
ブラザー工業の桑原悟・代表取締役副社長は「今回の提携は、アフリカ農村の常識を変え、新たなビジネス開拓にもつながる」とコメント。Dots forの大場博哉CEOも「印刷・コピー環境の整備は、農村の制約を解き、住民の生活を大きく変える起点になる」と期待を寄せる。
両社は今後、ベナンをはじめとするアフリカ各国で事業を拡大し、農村部への持続可能なインフラ提供とデジタル格差の解消を目指す。
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