【2018年9月13日】日本印刷産業連合会(日印産連)は9月12日、東京都千代田区のホテルニューオータニで「9月印刷の月 講演会・記念式典・懇親会」を開催した。
「印刷の月」は、江戸幕府通詞で明治維新後、活字製造を行った元木昌造の命日9月3日に端を発した月間イベント。「印刷週間」を経て、1986年から9月を「印刷の月」として印刷の普及・啓発活動を行っている。
講演会は「SDGsへの対応~大激変の時代、21世紀型ビジネスモデルの構築に役立たせる~」と題して、サステナビリティ日本フォーラムの後藤敏彦代表理事がSDGsに関する最新情報を紹介した。
これによると、SDGsとは2015年に国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」。このアジェンダは、「われわれの世界を変革する」というテーマでアジェンダを組んでいる。
2030年ゴールは途上国のことではなく、日本も7人に1人が相対的貧困とされており身近な話題。産業界にもかかわる「17のゴール」が制定されている。
SDGsの取り組みを3段階では、第1段階「現在やっていることと17のゴールをタグ付け」、第2段階「中長期計画でSDGsのターゲットを『リスクと機会』の両面で取り上げる」、第3段階 「現にある社会課題(≒SDGs)をビジネス的ソリューションにする」と紹介した。
記念式典では冒頭、金子眞吾会長が次のように挨拶した。
「経済は堅調だが、ペーパーレスやITで経営環境は激変している。厳しいと捉える向きもあるが、チャンスである。顧客の課題解決で、信頼関係を構築できる機会でもある」
「日印産連では今年7月には『FAPGA 国際印刷フォーラム』を東京で開催し、活発な意見交換が行われ価値あるものとなった。また、『IGAS2018』では会員10団体とともにJPEXブースを出展した。9月以降も『印刷と私』エッセイコンテストなど、業界内だけでなく一般を巻きこんだ活動を行い、社会に貢献する事業と情報発信を強化していく」。
引き続き、「日本印刷産業連合会表彰」が行われ「印刷功労賞」「印刷振興賞」「特別賞」の受賞者をそれぞれ表彰。さらに「第17回印刷産業環境優良工場表彰」の「経済産業大臣賞」「経済産業省局長賞」「会長賞」「奨励賞」の受賞者も表彰された。
受賞者代表謝辞では大野亮裕氏(二葉製本・顧問)が「表彰をいただき厚く御礼申し上げる。多くの賞が授与されたことは、大変喜ばしいこと。日印産連の会長、そして10団体にご支援いただいての受賞と考え感謝している。私ごとだが、父も印刷功労賞をいただき親子二代での受賞となった。今後も日印産連各団体のために精進するので、よろしくお願いしたい」と述べた。
懇親会では、日印産連の臼田真人副会長が開会のあいさつで「環境優良工場の経済産業大臣賞を受賞した池田印刷さんは、奨励賞から大臣賞まですべてを受賞した初めてのグランドスラムで本当に素晴らしい。皆で大いに祝い、大いに交流していただきたい」と述べた。
続いて、日本印刷産業機械工業会の宮腰巖会長が乾杯し開宴。中締めまで和やかな歓談が続いた。
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