【2017年9月27日】「第47回 日本プロモーショナル・マーケティング協会展(JPM協会展)」が9月26日、東京都台東区の都立産業貿易センター 台東館(東京都台東区花川戸2-6-5)で開幕した。
JPM協会展は、店頭で販売促進に利用されるPOPやディスプレイ、その企画などに関するコンペティションの優秀作品の展示を中心としたイベント。
特に「JPMクリエイティブ・ソリューション・アォード」の入賞作品は、毎年、広告代理店やデザイン事務所、印刷業界のデザイナーから熱い注目を集めている。
レポート2でも金賞作品をレポートする。
作品名の後のカッコ内は作品番号と広告主。(場内は撮影禁止)
「Xperia Touch専用什器」(233、ソニーモバイルコミュニケーションズジャパン)は、タッチ機能搭載のプロジェクターという新しい分野のブランド訴求に使われた。
家電量販店はサイズ規制(奥行き)が厳しく、照射面のスペースが確保できないなか、全体を斜めにすることでその課題を解決している。
残念ながら会場ではプロジェクターの電源が入っていないのか、製品の良さを体感できないところが残念だった。
「 Mogulair陳列台(245、パイロットコーポレーション)は新型シャープペンシルをPRするもの。
商品は強い筆圧がかかると、スプリングによってこれを吸収する芯が折れないシャープペンシル。
この、ペン先のクッション性をPRするために陳列の中央にビッグダミーを展開。このペン先が本物のように動くことで、商品特性をユーザーに伝えている。
近年は文具ブームだが、ディスプレイで新機能を伝えるには売り場の狭さを克服しなければならない難点を抱えているが、この作品はこれをカバーして、ユーザーが商品を体感できる点が優れている。
新規性とその実感を大胆に表現したのは「電車でGO!!」(273、BRITA Japan)。
「fillago」は「持ち運びができる浄水フィルター付きボトル」のというこちらも新しいコンセプトの商品。
この展示台は、電車のつり革をディスプレイに取り込むことで、「通勤」「通学」などと結び付けて立体的に見せている点が心憎い。
導入店舗では大幅な売り上げアップもあったそうで、実績に結びついたという。
確かにこの作品を見て「夏はこれ持っていればよかったなあ」と思わせられ、来場者からも「これほしかったんだ」という声が聞こえてきた。
「Philips Hueブランド什器(309、フィリップスライティングジャパン)は、「Philips Hue」というデバイスを使って自分だけの照明環境の作成が可能な商品。
話題のVRを使っていることが特長で、ゴーグルを装着してコンソールを操作することでこの照明環境を体感できる。
ちょっとVRゴーグルが主張しすぎていて、一瞬「VRゴーグルを売っているのか」と思ってしまったが、売り場の中に展示されていれば理解できるのだろう。
顧客とのコミュニケーションを重視したのは「母の日メッセージブーケスタンド」(338、ロッテ商事)。
母の日にチョコを送るというキャンペーンで、ボードには母へのメッセージを消費者が取り付けてい。取り付けるたびにボードが徐々に真っ赤に変わり、メッセージのブーケが完成するもので、参加とその効果がよく見えるプロモーションだ。
「リボンラベルトライアルPOP」(341、日本コカ·コーラ)は、プリント&プロモーションでも何度も紹介した「コカ・コーラ リボンボトル」の訴求台。商品はラベルの一部を切り離し、引っ張るとリボン上になるというもので、クリスマスキャンペーンで2015年英国で発売され、昨年は日本でも販売された。
訴求台は、ラベルを引っ張ってリボンにできるのはもちろん、離すとラベルに戻り、繰り返し使える仕掛けにひと工夫を感じる、かつてない機構の作品。
トリスハイボール飲み方訴求立体ボード(361、サントリー酒類)は、トリスクラシックをハイボールでおいしく飲む方法をPRするボード。
制作した凸版印刷では「プレゼント用のグラス」も一緒に受注したそうで、「蝶ネクタイまでトリスを注ぐ」というポイントを、コンパクトに什器全体で表現することに成功している。
レポート3につづく
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