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「シリーズ デジタルプリント」第12回 swissQprint Japan 大判プリンタのハイエンド機メーカー 日本での展開を大野社長が語る


【2019年1月24日】swissQprint Japan(スイスキュープリントジャパン、swissQ)は2017年2月、スイスの大判プリンターメーカーの日本法人として設立された。
同社のインクジェットプリンタは超大判出力を目的としながら、細部にまでこだわり抜いた設計により、オフセット印刷に迫る印刷物の出力を可能にしている。この性能により、日本でも約30台の導入実績があり、少量・多種のポスターなどで活用されている。
今回は設立から現在までの動き、そして今後の展望を同社の大野透社長に聞いた。

スイスQ 大野社長

 

顧客の心配を取り除く

――会社の立ち上げからどのような動きをされましたか
swissQprintを以前に販売していた会社に問題が起こり、そこから引き継ぐ形で日本法人を立ち上げました。
2017年2月には法人の登録が済み、私は要請を受けて会社の代表となりました。また社員もしっかりセレクションし、経験値が高いベストと思えるメンバーでスタートしました。

――引継ぎにあたり意識されたことは
まずは「お客様の心配を取り除く」ことを目標としました。このため、ユーザーの皆様にサービスを途切れさせないよう、できるだけ早く消耗品の供給も含めた従来のサポート体制を取り戻せるようにと考え、さまざまな施策を進めました。

――どのような施策でしょうか

まずは日本のswissQprintユーザーを回り、以前の販社がお騒がせしたことへのお詫びと、今後の体制についての説明を、私が全国を回りさせていただきました。
その後は、販売会社としてしっかりと意識を持ち、今後の販売・コンタクト先などをしっかりと見定めて、活動に力を入れていきました。

――そこまでは順調でしたか
いいえ。決して順調とは言えませんでした。
やはり、以前の販社が起こしたスキャンダルの印象が強く、ご迷惑をおかけしたこともあり、立ち上げを不安に見られる方もいらっしゃいました。
当社のプリンタは数千万円という価格なので、そこには「信頼」がなければ、新たな導入検討は難しいとも感じました。
実際にはメーカーであるswissQprintと以前の販社には資本の関係はありません。しかし、今にして思えば、スキャンダルを起こし、またご迷惑をおかけした会社が売っていた製品というイメージをお客様がお持ちになるのは、当然のことと思います。

 

新たな分野へ訴求

――イメージの払しょくには
先程も申しましたように、私やスタッフが全国に足を運び、ご理解をいただくこと、展示会などへ出展で、機械を見ていただくことを通して、swissQprintを改めて知っていただくように努めました。

さらに2017年11月には、以前の場所から、この新横浜(横浜市港北区新横浜3-2-6 VORT新横浜1F)に本社・ショールームを移転しました。以前の本社はアクセスが悪く、お客様に足を運んでいただくには厳しい環境で、デモンストレーションが1カ月に1回もないという時期もありました。さらには倉庫のような環境は、swissQprintの高いプリント品質を訴求するにはふさわしいと言えないものでした。

スイスQ 大野社長

――販売へしっかり目途が立ったのは?
毎月デモが行えるようになったのは2018年に入ってからで、問い合わせや引き合いが増え、導入が決まり出したのも2018年です。
今までは準備期間でしたが、現在いよいよ製品や当社が試されるフェーズに入ってきたと感じます。

――どのような分野をターゲットにしていますか
現状を申し上げますと、従来から使っていただいているサイン&ディスプレイ分野が3~4割。しかし、この分野の割合は少し減っています。増えているのは印刷分野で4~5割を超えてきています。残りの約10%弱が銀塩関連のフォトラボです。
出力品質の高さを認めていただき、オフセット印刷会社からの引き合いが増えていますね。従来のサイン&ディスプレイ分野を大事にしながら、印刷分野にしっかりと訴求をしていきたいです。

展示会でいえば、JAPAN SHOPやサイン&ディスプレイショウ、このほかIGASのような印刷関連の展示会にも出展し、製品を見ていただこうと思っています。
展示会でのデモンストレーションでは、プリンタでの出力を連続して行い、品質だけでなく、安定性もお目にかけるよう心掛けています。

 

欧米では珍しい社風

――製品を簡単に紹介してください
主力は、大判のフラットベッド(リジット)とロールのハイブリッド機で、UV硬化型インクを搭載したプリンタをラインアップしています。最高機種のNyalaでは3×6判を3枚同時にプリントできます。ロールでは2丁掛けにてB倍ポスター出力の運用事例もあります(2019年1月にロール専用タイプの発売を発表)。

現在は第3世代と呼ばれる製品を販売しており、第2世代がメタルハライドランプで硬化していたものをLEDランプに変更し、熱に弱いメディア(用紙)にも対応できるようになりました。
また速度維持しながら、品質を向上、異なるプリントを同時に行う2丁掛けもオプションを使うことで、しやすくなっています。さらには、ソフトウェアを進化させており、バンディングを抑制するなど、細かなバージョンアップを続けています。
累積の販売台数は1000台以上で、世界中のお客様から信頼されています。

スイスQ 大野社長

――現在のサポート体制などは
非常に故障の少ない機械ですし、定期点検の実施により、予防処置も講じています。もしも問題が生じた場合は、迅速に対応し、ダウンタイムを極力少なくできる体制を組んでいます。
人員としては、サービスエンジニアに加えアプリケーションエンジニアがおり、日常的にユーザー様の様々なニーズ・ご相談にお応えしております。
部品・消耗品も日本で在庫しており、スイス本社に頼ることなく、日本法人で問題解決ができます。

――今後の抱負や展望をお教えください
swissQprintが本社を置くスイスは日本人に近い職人文化と伝統のある国です。一方で当社は創業から10年という若い会社。
社風もシンプルで若々しく「つまらない理屈をこねず、よい製品を作る」これにより「お客様も社員もハッピーになる」というものです。また、欧米の会社では珍しく「一番に謙虚であれ」という社訓を持っています。
これらを大切にし、我々は日本からの要望をしっかりと本社に伝え、よい製品とサービスを提供していきたいと考えています。

swissQprint japan

代表者:代表取締役 大野 透
レト・アイヒャー(スイス・swissQprint AG.代表取締役)
事務所・〒222-0033 横浜市港北区新横浜3-2-6 VORT新横浜1F
(東海道新幹線、JR横浜線、横浜市営地下鉄「新横浜駅」より徒歩 5 分)

swissQprint AG
http://www.swissqprint.com/en/

 


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