【2015年9月1日】銀座に新たな名所が誕生する。ユニリーバ・ジャパンは9月1日、東京都中央区銀座に「Sir Thomas LIPTON TEA HOUSE GINZA(サー・トーマス・リプトン ティーハウスギンザ)」をオープンする。
その前日の昨夜、関係者やメディアを集めたレセプションパーティーが開催され、その魅力の一端を公開。英国紳士の作った紅茶のブランドから、日本の紳士である記者も招待を受けたので、会場にお邪魔した。
場所は有楽町線の銀座一丁目駅から出てすぐのビル2階。周囲には沖縄県や高知県などのアンテナショップが立ち並び、さすが銀座、というおしゃれな人たちが多い。
ビルの入り口で担当の方に案内され、施設内に招き入れられた。内部はシックなつくりの中にも、明るさと新しさを感じさせる。
「おしゃれである」
こういう場所は正直苦手な記者に、リプトンの方がカクテルをすすめてくれた。リラックスするために(あくまで仕事なので)飲みながら、パーティーの開始を待つ。
パーティーの冒頭、リプトンブランドを販売するユニリーバ・ジャパン代表取締役プレジデント&CEOのフルヴィオ・グアルネリさんが登壇。
グアルネリさんはあいさつで「リプトンの創始者である紅茶王サー・トーマス・リプトンは、チャレンジ精神にあふれた人物だった。また紅茶に人生を捧げる心を持った人でもあった。これをユニリーバは大切にしたい」とティーハウスのオープンに対する思いを語り、スピーチ後にはサー・トーマスのライフストーリーをイメージしたビデオが放映された。
次にリプトンのブランドマネージャー元島陽子さんが施設についての説明を行った。
これによると、この施設は以前から紅茶教室「リプトン ティースクール ギンザ」として利用されてきたもので、さまざまな紅茶の楽しみ方を生徒さんたちに伝えてきたという。
リニューアル後はその機能は残しつつも、新たにサー・トーマス・リプトンの生き様を体感できる施設へと生まれ変わった。
リプトンの事績を追った体験型スペースでは、先ほど映像が放映されたミニシアターや地図と本物の紅茶が置かれた展示スペースあり、彼の人生を映画のような映像と物品で追体験できる。また、貴重な紅茶の本を工場から移設し、実際に手に取って読むことが可能だ。1920年代の紅茶缶も展示されており、パッケージの変遷などを確認できる。
玄関付近にはティーショップがあり、一般商品とともにホテルやレストランのみへ販売している業務用の紅茶、さらには同店のみのオリジナル茶葉も販売する。リプトンの事績を体験し、受け継がれた味を持ち帰るというのはなかなかオツである。
この日、リプトンのスタッフはグアルネリCEOをはじめ、皆、水玉模様の蝶ネクタイを締めてのお出迎え。この水玉の蝶タイ、サー・トーマス・リプトンが重要なイベントの時は必ず着用していたものという。自分を覚えてもらうために印象付けをするという自己ブランディングを19世紀にすでにやっていたのだ。
リプトンは茶畑を購入し、紅茶の生産から、加工、販売までをすべて行うという画期的な方法で、当時は高級品だった紅茶を庶民の飲物にした伝説の「紅茶王」。この紅茶王は宣伝も非常に上手で、当時としては珍しい大々的なキャンペーン広告やPRイベントを打つなど、紅茶の普及にも力を入れた。世界初のクーポン券もリプトンが考えたというからプロモーションの達人と言ってもいい。
パーティーではまず、軟水と硬水でいれた二つの紅茶が提供された。
元島ブランドマネージャーは「同じ茶葉でいれても、水が違えばまったく違う味になる。ブレンダ―はどこの水で入れるか考えて紅茶を作っている。お出しした紅茶は日本の軟水向きの茶葉」と解説。なるほど、出された紅茶は明らかに軟水でいれたものが薫り高く、味もまろやかで甘みがある。
この日はこのほか、5種類の紅茶が提供され、来場者は飲み比べを楽しんだ。
記者も紅茶をがぶ飲みし、頭がすっきりでこの原稿を書いている。
皆さんもサー・トーマス・リプトンの事績を訪ねながら、銀座で優雅に紅茶について学んでみてはいかがだろうか。
「Sir Thomas LIPTON TEA HOUSE GINZA」概要
住所:東京都中央区銀座1-3-1
電話:03-3535-1105
開館時間:午前10時~午後5時
公式ホームページ:www.sirthomaslipton.jp
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