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リコー 加工しやすい発泡PLA シートを「PLAiR」発売し市場開発へ 「エコプロ2020」に出品

【2020年11月26日】リコーはこのほど、強い特徴を有する発泡PLA シートを「PLAiR(プレアー)」というブランドで発売し、市場開発を開始した。

同社は、温暖化による気候変動やプラスチックごみによる海洋汚染の社会問題の解決に貢献するために、植物由来のポリ乳酸(PLA)を活用した素材の技術開発に取り組んできた。
また、PLAに早くから注目し、デジタル複合機の外装部材に使うなど取り組みを進めてきた。

植物由来の新素材「PLAiR」は、この成果の一つ。製品は、発泡倍率を変えることができるため、用途に応じて、緩衝・梱包材料から商品トレイまで幅広く対応できる。このため、石油由来プラスチックの代替素材として早期の実用化が期待されている。

「PLA」は、トウモロコシやさとうきびなどに含まれるデンプンを原料とした植物由来のプラスチック素材。焼却しても大気中の二酸化炭素を増加させず(カーボンニュートラル)で、土の中など一定の環境下で、水と二酸化炭素に分解する(コンポスタブル性)という特性をもっている。
また、PLA製の製品はライフサイクル全体のCO₂排出量が他の樹脂製品に比べて削減されるという調査結果もある。

「PLAiR(プレアー)」のコンセプト動画
https://youtu.be/nKHCXnvv3a8

しかし従来のPLAは、石油由来の樹脂と比べ、一般的な発泡方法では、ほとんど発泡しないという課題があった。
「PLAiR」では、加工プロセスに超臨界CO₂を利用し、混練工程でPLA中にフィラー(発泡核剤)を均一に分散。そのフィラーを核に発泡させることで、数十ミクロン単位の均一な気泡を作成した。
この独自の「CO₂微細発泡技術」により、しなやかで強い、環境にやさしい発泡PLAシートを誕生させた。

リコーでは、発泡PLAシートについて、用途に応じて発泡倍率を変えることができるため、緩衝材や梱包材、各種の容器など多くの暮らしのシーンに対応できると考えている。

なお、同製品は11月25日から28日(土)まで開催される「エコプロOnline2020」(オンライン開催)の「海洋プラスチックごみ対策パビリオン」(協力:CLOMA)に出品される。

「PLAiR(プレアー)」ブランドサイト
https://industry.ricoh.com/plair

植物と空気から出来た新素材PLAiR
https://jp.ricoh.com/technology/tech/091_PLAiR

エコプロ Online2020について
https://eco-pro.com/2020/

 

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