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フォーム工連 「石坂産業見学会」を開催 産廃処理のおもてなし企業に学ぶ「100年先が見える工場」

【2017年9月19日】日本フォーム印刷工業連合会(フォーム工連)の環境委員会と、関東フォーム工業会は 9 月14 日、埼玉県入間郡で「石坂産業見学会」を開催した。
石坂産業は、同社を創業した父から引き継いだ石坂典子社長が、廃棄物処理という事業に地域住民から反対の声を受けながら、里山保全や近隣の環境整備で理解を得て、優良企業に変身させたことで知られる。
石坂産業 フォーム工連

見学会では講話として同社の「おもてなし経営」の推進について、石坂知子専務から話を聞いた。また、講話後は同社内を視察し、工場設備や整備された森林、観光施設などについて解説を受けた。

同社は1967年、石坂好男現会長が「石坂組」として創業し、産廃の処理を中心に事業を拡大してきた。現在、同社の敷地は3市町村にまたがり、東京ドーム3.7個分ほどもある。

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産廃の焼却処理を行っていた時代、ニュースで「所沢の野菜からダイオキシン」という報道があったことから、事業の方針を転換し、受け入れた産廃をリサイクルすることを目指した。
工場は産廃業者としては異例の屋内施設を持っており、チリやホコリ、騒音が外に出ないなど、近隣に配慮した処理施設づくりを完成。現在のリサイクル率は96%で、100%のリサイクルを目指している。

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近隣の環境保護活動も活発に行っており、年3回地域のごみ拾いには近隣住民なども含む200人以上が参加する一大イベントとなっている。
また、工場内を公開する「大人の社会科見学会」には年間2万人が訪れる。

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近隣の農家から畑を借りたことをきっかけに、6次産業化を目指し、社内に地産地消を推進するレストランやカフェ、ロードサイドには地元特産品を販売する観光施設も運営している。

 

石坂知子専務講和「100年先が見える工場に」

当社はスローガンを「自然と美しく生きる(Be green)」としており、今までの50年これからの50年を見据えて、行ってきたことと、これから行うべきことを考えている。

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人材育成では、社員が講師になり、勉強会を行う「石坂技塾」を開催。その内容は仕事の話からダイエットまでさまざま、年間50カリキュラムほど行っており、一部は公開講座としている。

社内改革のプロジェクトも若手社員をリーダーとし、常に小規模単位の活動を行っている。
これらにより社員の自発的な活動が増えた。

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プロジェクトチームから生まれた新ユニフォームは俳優の伊勢谷友介氏のデザイン事務所に依頼

産業廃棄物処理は「きつい・汚い・危険な」イメージがあり、人材不足となりやすい。そこで、外への発信や人材育成を続けるとともに、AIの導入で廃棄物の自動仕分けなど省力化も進めていきたい。
これらにより「100年先が見える工場」を目指している。

 

石坂産業
https://ishizaka-group.co.jp/

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