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【レポート】「デジタルサイネージ ジャパン2024」 訴求に工夫目立つ 超大型・異形・透明型・AIなど最新技術で目を引く電子看板の祭典!

【2024年6月17日】「デジタルサイネージ ジャパン(DSJ)2024」が6月12日~14日まで、千葉市の幕張メッセで開催された。主催はデジタルサイネージ ジャパン 実行委員会。

デジタルサイネージ ジャパンは、街中のメディアとして多様な役割を果たす「デジタルサイネージ」の製品や技術、コンテンツ、サービスなどを集積したイベント。
同時開催は「Interop Tokyo」など。

プリント&プロモーションでは、同展示会の各ブースをレポートする。

 

サイネージ関連

デジタルサイネージは「透明看板」が今回の目玉。
同製品は、薄型だがショーケースのように見えるサイネージで、動画で取った人物などが立体で動くように見える。液晶タッチパネルでサイズは75インチと86インチがある。
等身大の人物を表現でき、デモではダンスを踊る女性の映像を放映した。動画はスマートフォンで撮影したものをそのまま使用しており、特殊な機材や動画の加工などはしなくてもよいという。
ブティックなどで商品を店員が着てイメージさせる。ナイトワーク系店舗でメンバーの映像をうつすといった使用法も可能という。
輝度は700cdで、価格は85万円(設置費別)。
このほか、ソーラー発電パネルとトイレなどを備えたトラック積載のサイネージも紹介した。

LGエレクトロニクス・ジャパンは、デジタルサイネージを複数出品した。
ブースを装飾した「Transparent OLED Video Wall」は、 透過型でサイネージの向こうが見えるが、映像も鮮明。担当者は「工場見学やショールームで活用されている」という。
またブース内には参考出品の透過型サイネージも展示するなど、透過型の展開が目立った。

「LG MAGNIT (136マイクロLED)」は、最小ピッチ0.78で、大型LEDでありながら液晶に迫る高精細を実現。ブルーライトカットで反射を低減し、広い視野角も備えている。

セイビ堂は「デジタルサイネージ3.0」をテーマに超大型のLEDサイネージでブース自体を装飾。「デジタルサイネージ3.0」は「Web3.0」に近い概念とのことで分散型を示したものらしい。
ブース内では、シェルフサイネージや電子POPなども展示していた。

LED TOKYOも巨大サイネージを展開。曲面メッシュで透過するサイネージは屋外でも使用可能で、軽量であるため吊り下げも可能で、短期イベントなどでも取り回しが良い。
「以前、別府温泉のシャワーフェスで使用された。水を掛け合うイベントの中でも故障なく放映できた」と担当者。
会場では横12mのサイズを紹介した。

LED TOKYOと提携するEnBon(深圳)も隣接展示。複雑な形状に組み上げた「フルカスタマーサイネージ」は、特注品でクライアントのイメージを具現化できるという。
同社は2019年から東京都江東区に事務所を開設しており、販売だけでなく保守サービスの体制も整えている。

DESAYも超大型ビジョンを設置。こちらも中国企業で、昨年も出展していた。

ACCESSは液晶タイプのビジョンを紹介。
SAMSUNG製の「VideoWal」lはベゼルなしでマルチプレイが可能。55インチサイズのモジュールを組み合わせて使用でき、700cdの輝度がある。

ブース内には98インチの4K液晶サイネージの新製品を展示していた。

ダイナスキャン(台湾)の「Unifyng Vision」は3500cdの超高輝度を誇る。
映像を表示できるのだが、静止画像の場合はポスターのように見えるほど、画像の品質が良く、足を止める来場者が続出した。

KTXの床置きのサイネージは、自動車が載っても大丈夫という耐久性があり、「垂直跳びチャレンジ」というイベントを行なっていた。これはVリーグでも採用されている。

 

AI&アバターなど

AVITAは、アバターと遠隔対応システムを使ったオンライン接客やロールプレイングを紹介。サイネージとの組み合わせで店頭での人手不足などを解消する。また、顔認証システムも、サイネージとの連動で、広告の内容を変更できることなどからこの展示会に出品されている。

オルツはAIアバターを提案。このAIは人間のクローンをつくるというもので、アイドルや同社の社長のクローンAIを披露していた。
社長のクローンは、採用時の一次面接も行うなどユニークな使われ方をしており、テレビ番組などでも紹介されていた。料金は簡単な受け答えができるもので20万円~、社長のクローンのような高度なものは1000万円程度。

エイコムの顔認証「BeeSight」は、性別や年齢のほか、感情まで読み取る。これにより、デジタルサイネージで表示する内容を変更するなど、受け手が興味を持ちやすいプロモーションができるという。
ブースのデモンストレーションには多くの人が集まり、表情を変えて変化を見るなど、大きな注目を集めた。

ゴッドスピードは店舗をイメージしたブースを展開した。
ブース入り口には、透明サイネージ「インフィニティミラー」を展示。2階建ての上階には、電子POPや電子棚札などをデモンストレーションした。POPではQRコードの読み込みでコンテンツを持ち帰れるサービスなども紹介した。

ニッシントーア・岩尾も異形のLEDや、珍しいの異形の液晶サイネージを紹介した。
球形やドーナツ型、ハニカムなど多彩な形状で、来場者の目を楽しませた。
ラウンドディスプレイは液晶パネルを採用しており、化粧品売り場などで採用されている。
異形に合わせたコンテンツ用ソフトも提供している。

今回は、透明型の展開が多く、郡創光電も吊り下げ式、EKKAは透明OLEDタッチパネルを展示した。

デジタルサイネージ ジャパン
https://www.dsignage-expo.jp/

 

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