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【drupa開催中速報②】デジタル印刷機の大規模ブースに注目 ランダ、コニミノ、富士フイルム、京セラ、理想科学

【2024年6月4日】「drupa 2024」は5月28日~6月7日(金)、ドイツのメッセ・デュッセルドルフで開催されている。

プリント&プロモーションではデジタルプリンティングの機器や資材、サービスなどを中心に速報する。

速報②もデジタル印刷機を展示した大規模ブースを特集する。
※社名の後のカッコ内はホールの番号

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速報②デジタル印刷機(2)

ランダ(9)は、今回も多くの来場者を集めた。
同社のデジタル印刷機は「ナノグラフィー」という独自のプリント方式を採用している。プリントする際に直接インクを用紙に吹き付けるのではなく、ブランケットに転写してそれを用紙に押し当ててプリントする。2012年の「drupa」でこの方式をデビューさせ、2016年にはほぼ実用化を実現し、今回は導入後の事例を用意しての出展となった。

展示では導入企業の経営者や担当者のインタビューをモニターでずらりと表示し、モニターの前にサンプルを陳列した。
また、オフセット印刷機で印刷した場合と、ナノグラフィーの場合で、1000ジョブ時のウエスト(損紙)量を比較する展示もあり、視覚で理解できる演出が目立った。

実演したのは、B1デジタル印刷機で、紙箱用の「S11」と、商業印刷用の「S11P」。いずれも11,200枚/時の速度がある。4色と7色のプリントを選択可能で、7色ではパントンの色域の96%をカバーする。
デモ時には毎回多くの人が集まり、創業者のベニー・ランダのプレゼンも毎回満席の人気だった。

コニカミノルタ(8b)は「See the Potential in the Future of Print」をテーマとして出展。
最新のインクジェット印刷機「AccurioJet 60000」はB2サイズ。従来機の「KM-1e」よりも速度が向上しているという。外観展示をしたが、スペック詳細は明らかにせず、発売時期なども未定。

「KM-1e」はB2サイズで、印刷速度が片面印刷時3,000枚/時、両面印刷時1,500枚/時、UVインク( 4色)というスペック。Seiレーザーの「PaperOne5000」で抜き加工までを実演していた。

隣接するブースでは、子会社のMGIが「JET JETVARNISH 3D」で、「KM-1e」の印刷物にデジタル加飾を行っている。同機は時間1000~2000枚の処理能力がある。

富士フイルム(8b)は、軟包装用の最新機「JetPressFP 790」を出品している。
軟包装用では同社初の水性インクを採用しており、直接食品に触れる1次包装にも使用できる。最大印刷幅は790mm、最大印刷速度は50m/分。インクはCMYK4各色のプリントヘッドに加え、2組の白色プリントヘッドを搭載しており、透明素材が多い軟包装パッケージの下地色となる白色の濃度を向上させ、カラーインクの発色性を高められる。プリントヘッドは1200 dpi × 1200 dpi。また、UVインクでは不可能だったラミにも対応した。
すでに導入済み企業もある。

「Revoria Press GC12500」は、ロボットアームと連携。枚葉用紙を運ぶだけでなく、枚数をカウントし、隙間に手を入れ、揃えてITOTECの断裁機で断裁、最後に出荷前状態として並べるまでを実演した。

「Jet Press 750S」では、KOMPACの加飾機「Phoenix30」を繋いで後加工までを見せた。

京セラドキュメントソリューションズ(8a)は、欧州先行発売の新製品「TASKalfa Pro 55000c」をメインに展示。インクジェット方式を採用で、コート紙に対応し、A4サイズ片面で150枚/分の出力速度がある。用途は、フォトブックやカフェブック、DMでリッチな品質を求めるものなど。

このほか、トランザクション印刷やプロモーションDMなどを得意とする「TASKalfa Pro 15000c」も展示した。こちらは最大出力速度がA4ヨコ片面150枚/分・両面75枚/分、用紙サイズがSRA3(320×450mm)~A6タテ、長尺(330.2×1,220.0mm)。

理想科学工業(8a)は、プロダクションプリント関連製品を紹介している。
「VALEZUS T2209」は同社基幹商品で、さまざまなオプションをつけて印刷と加工をこなす。
印刷速度は最大で330ppm。
ピツニーボウズ「EXpeJet」の封緘や、ユーコスの給紙装置、ホチキス止めのできるブックレットプリンティング仕様などを展示している。

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詳細レポート(価格・販売台数など)は後日発売予定

 

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