大日本印刷　プラ回収から再製品化までを数値化し公開　埼玉県の実証実験

【2023年4月21日】大日本印刷（DNP）はこのほど、プラスチック資源の店頭回収から、再資源化、再生した資源を活用し製品化するまでの全工程の情報を集約して数値化し、Webサイトで公開した。

DNPでは2022年11月から、埼玉県の「プラスチック資源循環の見える化」の実証実験に、民間企業7社の1社として取り組んでいる。
これにより、生活者から回収した資源をリサイクルする過程でのCO₂排出量等を可視化して発信するとともに、それによる生活者のリサイクルに対する意識変容の効果を検証している。

JEMSの「Circular Navi」を用いて、各工程の事業者の作業履歴をデータ管理。リサイクルして資源化した量や、資源の再利用による製品の組成・再生材含有率などを把握するとともに、回収から製品製造までに使った原料とエネルギーからCO₂排出量を算定した。

同実証実験を通じて収集した環境負荷低減に関するさまざまなデータ・情報は、全事業者で共有。Webサイトなどでわかりやすく発信してリサイクルに対する生活者の意識を醸成した。
また今回、回収した資源を再利用してボールペンを製造し、回収を実施した店舗の来店者に提供し、この取り組みについて紹介した。

Webサイトにアクセスした人を対象に行った意識調査では、「回収に出したものがちゃんと再利用されていることが確認できた」「数値だと実感しにくい削減量が身近に感じられた」など、約9割の生活者から好意的な回答を得たという。

アンケート結果（抜粋）

今後、同社は同実証実験の成果を活かし、各業界における資源循環施策や、環境負荷低減に向けた生活者の行動を促すコミュニケーション施策などを強化し、生活者の価値に転換していくより良い手法を検討していく。

効果検証の結果を紹介するWebサイト
https://green-recycle-project.com/