【2017年11月13日】日本フォーム印刷工業連合会(フォーム工連)とPODiは11月7日、千代田区のTKPガーデンシティ竹橋カンファレンスホールで「DMA(Data & Marketing Association)&THEN視察ツアー報告会」を開催し、約100人が聴講した。
「DMA&THEN」は年に1回開催される米国ダイレクトマーケティングの祭典。
フォーム工連はPODiと共同で、同イベントに合わせたツアーを企画。10月7日からの7日間「DMA&THEN視察ツアー」を実施し、会員など15人が参加した。
プリント&プロモーションでは、レポート1に引き続き、この報告会を掲載する。
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ダイレクトマーケティングの祭典「DMA&THEN視察ツアー報告会」レポート1 フォーム工連とPODi
PODi代表理事 亀井雅彦 氏
DMAの立場は以下のようなものだ。
①「業界を代弁して導く」
②「イノベーションを育てて収益を上げる」
③「潜在能力を顕在化させる教育」
④才能ある人とアイデアを終結する」
特に日本と異なるのは、日本の団体は霞が関に合わせて、コンプライアンスを強調することが多い。しかし、DMAは業界を代表して、「業界がやりやすいように」ワシントンへ主張している。
これが本来の団体の姿ではないか。
DMAの調査によると、米国で「データ戦略が会社の中心になる」と思っている会社が97.5%。しかし、「戦略を実施し結果が出ている」のは28.6%にすぎない。
これは社内がサイロ(細分化)になっており、部門ごとにデータが異なり、KPIやそれを図る手段や、集中化した後の管理者がおらず、インフラもない。
野球とサッカーの1点をごっちゃにするような現象も起きている。
そこで、DMAは、マーケティングアトリビューションを追求していく。
マーケティングアトリビューションとは、どのデバイスがどれだけ購買に貢献したかをしっかりカウントするもの。
これを得るために何をすべきかは以下の通り。
・タッチポイントのカスタマージャーニーの最適化
・チャネルにおけるメディアミクスの最適化
・マーケティング投資が価値を生む証明
・意思決定をデータ化
・顧客・潜在顧客の理解を深める
しかし、DMAのアトリビューションにオフラインメディアはほとんど入っていない。
オフラインメディアを正しく評価してほしいと私は思う。
DMA&THEN 視察ツアー参加者代表
Wilen Directは、従業員数400人。
「Kodak Prosper 6000」と「同5000」を活用しており、2ラインフル稼働で、年間10億通をプリントしている。
米国のDMの特徴は「欠番再生なし」で、プリントミスができた場合は廃棄してもよい。また、用紙は数種類の封書に集約しており、低コスト化を実現している。
日本でもはがきの値上げあり、封書に移行するのであれば、参考にしたいと感じる。
ジョブは2日間連続で稼働するようなロングランが多く、売り上げの7割が通信業界のDM。
トランザクションは1%以下で、ほとんどがAcuistion契約(新規顧客獲得)用なので、ヤレは失敗したままでいいという理屈だ。
「届かなかったものは縁がなかった」と考えているらしい。
まとめ
1,デジタルマーケティング拡大で好調なビジネス環境
2,顧客理解の進化→One to One化
3, NYで受注、製造はマイアミで(安価な人件費でできる)
4, 10億通/年を少ない設備で実現=高生産性
5·デジタルプリントや製本·UV加飾設備に投資
6,欠番再製(リプリント)なし→新規契約獲得向けがほとんど
7·製品加工仕様の統一化
Wilen Direct 社の紹介動画
https://www.youtube.com/watch?v=Lz-yM1JUsF4
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