【2017年11月14日】日本フォーム印刷工業連合会(フォーム工連)の市場調査委員会・業務委員会は 11 月13 日、東京都中央区新富の日本印刷会館で、講演会「フォーム印刷業界の現状と課題に関する調査報告及びサスティナビリティ経営とソーシャルマーケティング」を開催。会員や関係者など約60人が参加した。
フォーム工連市場調査委員会の石井啓太委員長
「フォーム印刷業界の現状と課題に関する調査報告」は、フォーム工連が毎年発行している調査報告書。
調査ではフォーム工連会員企業にアンケートを郵送し、62社(回答率54.4%)から回答を得た。
これによると、会員企業全体の売り上げは、ほぼ横ばいで、利益は昨年を上回っているという回答が増加した。
利益の増加は、効率改善や、経費の削減、内製化などによるもので、会員起業の努力によるところが大きい。
また、事業に対するマイナス要因は「デジタル化」「印刷業者の選別」などが挙げられており、人件費や経費の増大が利益を圧迫しているとも問題と分析している。
「強みと課題」の項目では、「強み」として「納期対応力」73.3%、「製品サービスの機能・品質」61.7%と、圧倒的に多く「充実した顧客対応サービス」35.0%と続く。
「課題」では、「生産効率の向上」62.9%、「営業力・スキルアップ」58.1%、「新規事業の立ち上げ・新分野参入」50.0%などが上位にあげられている。
デジタルプリント関連では「産業用カラープリンタの導入」の項目があり、「すでに導入しているがさらに増設する予定」が5.0%、「すでに導入している」が46.7%、「現在検討中である」18.3%、「全く検討していない」30.0%で、すでに導入している企業が過半を超えていることが明らかになった。
まとめでは、フォーム印刷業界は「依然として厳しい状況である」とし、「生産効率の向上」や「省力化」が求められると結んだ。
朝日エル 岡山慶子会長
岡山会長は、1986年に朝日エルを設立し、社会貢献型ビジネスの実践に取り組んでいる。
会社経営のほか、認定NPO法人乳房健康研究会理事、NPO法人キャンサーリボンズ副理事長、NPO法人「仕事と子育て」カウンセリングセンター副理事長などの要職を兼務する。
――以下講演内容(抜粋)――
サステナビリティ経営とソーシャルマーケティングは、私の経験したこと。
朝日エルは1986年、女性たちが結婚や妊娠をしてからも働き続けたいという希望を叶えるため、働きやすい職場を作った。
経営理念は「企業である以上、利益を生み出す」「将来にわたって社会に貢献することを優先する」「働いている人たちが幸せになる」の3つ。
当時は社会貢献や幸せで利益が実現するのかという声もあったが、いずれそのような世の中になるという思いがあった。
第2期は社会貢献型のビジネスをおこなっている。
企業の存在意義は社会の課題を解決すること、行政、NPO、教育機関などと連携してそれを実行する。
サステナビリティ経営の基本となるものは以下のこと。
1 人を愛するLove (& Respect) Others
2 正しいことをする志Righteous Mind
3 寛容であることBe Generous
4 元から正すFundamental!y Correct
5 制度に勝る文化をつくるCreate Superior Corporate Culture Over the Existing Systemiscussion
6 サーバントリーダーシップServant Leadership
7 シンク·グローバリー、アクト·ローカリーThink Globally & Act Locally (Glocalization)
8 全員参加を促すプランParticipatory Management Plan
9 議論をつくすFull Discussion
10 地域に貢献する Promote Community Services and Partnership
今後も、誰も悲しむ事のない経営を目指していく。
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