【2015年9月13日】日本HP(ブース4-1)は展示面積が1700㎡とIGASでは同社過去最大の出展規模となった。
国内初出展の最新鋭機を惜しげもなく出品してきたという印象で、来場者の多くが同ブースを訪れ、最新鋭機のデモンストレーションに触れ、サンプルを受け取る人気ブースとなっている。
ステージイベントやデモ、ブースツアーも常時行っており、来場者にしっかり見せることを意識した充実の展示内容だ。
紙器、商印、軟包装など幅広くカバー
「HP Indigo 30000」は国内初出展の板紙対応デジタル印刷機。750×530mmまで対応でき、板紙に直接オフセット品質の印刷が可能だ。IndigoではおなじみのCNY3色で表現する「生産強化モード」を使用すれば、毎時4600シートを生産できる。
会場では「TRESU iCoat 30000」とインラインで接続し、ニスコーティングを行っている。
こちらも国内初出展の「同20000」は軟包・ラベル装向けデジタル印刷機。生産強化モードでは毎分42mで印刷でき、少量から中量の印刷をカバーする。
今回のデモでは軟包装用のフィルムにB1サイズのポスターデザインを印刷し、わかりやすく製品の印刷品質をPRした。「生産強化モード」は毎時4600シート。
また、同機の導入企業の商品である新型SP品「オコメール」を展示した。オコメールはお米を薄く平板に真空パックしたもので、ダイレクトメールや記念品として活用されている。
「同10000」は750mmの広幅で、75㎛~450㎛までのメディアに対応する商業印刷向け。
3フィーダーを標準装備し、両面印刷、可変印字が可能な生産機。
日本発の新インキ「蛍光ピンク」
今回同社が発表したのが、日本で要望の多かった「蛍光ピンクインキ」で、「HP Indigo7000」シリーズ専用としてリリースされる。
同色は小学生から20代女性をターゲットとした商品や出版物、カタログ、ポスターなどでの採用を見込んでおり、会場でも化粧品の箱やポスター、POP、メガホンなどのサンプルを展示している。
展示された「HP Indigo 7800 」も国内初出展。
大判印刷でも段ボール、大量、メディアフリーなど新提案
「HP Scitex 15500 コルゲートプレス」は段ボール素材に直接カラー印刷が可能な大型デジタル印刷機。1000部以上で損益分岐点としており、少量生産のオリジナル段ボールなどで、力を発揮する。
「同11000インダストリアルプレス」は屋内用サインやディスプレイの大量生産向き。最大プリントサイズは1600×3200mm。1時間で最大650㎡またはフルサイズで127枚の印刷が可能。
屋内外サイン用では「HP Latex 3000」シリーズも展示。ラテックスインクを使用し、比較的メディア(印刷素材)を選ばず出力できる。プリント幅は最大3.2m、1時間で最大120㎡の出力が可能。
デモでは2本のロールを同時出力するという近年流行の出力を見せ、生産性の高さをアピールしている。
このほか、ラベル・軟包装向けナローウェブ機の「HP Indigo WS6800」も日本では初めての出品。最大用紙幅340mm、印字幅320mmで取り回しの良い少量印刷が可能だ。
さまざまな事例をオープン展示
同社ではユーザーの協力を得て、世界中で40億本が作られた「シェア・ア・コーク」のボトルをはじめとした制作事例を紹介している。
初日に行われた記者発表で、同社デジタルプレスビジネス事業本部の小池亮介本部長が「技術をどう作るか、アイデアはお客さまと私たちで意見を交換しながら、倍々ゲームのような形で作っていく。事例を隠していては成長がない」と話すように、ブースでも成功事例をふんだんに公開している。
IGAS2015 は16日(水)までの開催。
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