【2024年5月15日】「drupa2024」は5月28日(火)~6月7日(金)まで、ドイツのメッセデュッセルドルフで開催される。
同イベントの今回のテーマは「we create the future」で、14万㎡の出展規模に48カ国が出展を予定している。
プリント&プロモーションでは、「デジタル印刷機」と「サインやテキスタイル用大判プリンタ」を中心に出展予定各社の製品を紹介する。
まだ、出品製品を発表していないメーカーもあり、予測をまじえての紹介となることをご容赦いただきたい。
前回の「デジタル印刷機編」に続き、今回は「大判プリンタ・テキスタイルプリンタ編」をまとめた。
<drupa2024プレ特集①>世界最大の印刷資機材展の見どころ紹介 デジタル印刷機編 【追加情報あり】
ミマキエンジニアリング(ホール9)は、自社の大判プリンタ各種を出品する。
「UCJV330-160」は、今年発売のプリント&カットタイプのUV硬化型機。UV硬化型プリンタは盛り上げ加工が可能で、エンボス風や表面に凹凸感を出す2.5Dプリントなどが可能。また、表裏にビジュアルを表現できる5層プリントにも対応している。ロールタイプでポスターや屋外広告、一部壁紙などの制作に活用できる。
「FX600-2513」は、フラットベッド UV プリンタ。搭載ヘッド数を大幅に増やすことで、高効率なプリントが可能になり、従来機「JFX500-2131」と比較して約300%の生産性向上が期待できる。
UVインクの使用で、メディアへダイレクトプリントでき、大型のサインボードはもちろん、樹脂、ガラス、金属など、さまざまなメディアに出力可能。プリント厚は最大60mm、2.5Dプリント(厚盛り印刷)にも対応する。
さらにカッティングプロッタの「CFX-2513」は、速度と効率が向上したハイエンドのカッティング ソリューション。「CFXシリーズ」は、最大速度100cm/s(従来機比2倍)、最大圧力30kg(従来機比6倍)でハイエンドモデルとしてラインアップされている。
国府型のUVフラットベッド機「UJF-6042 MkII e」は、瓶や缶など円筒形の素材へのプリントができるオプション「Kebab HS」ユニットを搭載して展示する。
小型フラットベッド最上位機の「UJF-7151 plusII」は、ロボットアームと並行して動作し、プリントの自動化を提案する
テキスタイル分野では、ミマキが近年注目を集めているフィルムへの直接印刷 (DTF) 印刷用の「TxF300-75」を紹介。
また、昇華転写プリントで染めた布からインクを取り除く世界初の技術「ネオクロマトプロセス」も展示する。
なお、6月4日と5日の両日午後2時30時から、ミマキ ヨーロッパの製品管理スーパーバイザーであるマーク ヴァーベーム氏がタッチポイント テキスタイルフォーラム「テキスタイルの変革: 持続可能性の開拓」のテーマで講演する(ホール 4 – デジタル テキスタイル マイクロ ファクトリー)。
また、6月4日の午後1時45分から、同マーケティングおよび製品管理EMEAゼネラルマネージャーである Danna Drion氏が「インクルーシブな職場の多様な利点」と題したdrupa cubeディスカッションを主催する。
キヤノン(ホール8a)は最新の「Arizona PRISMAelevate XL」を搭載したフラットベッド ワイド フォーマット プリンタ「Arizona2300 FLXflow」を展示 。また、昨年発売の「Colorado M」シリーズおよび UVgel Print Factory を紹介する。
さらに、ファインアート印刷用の水性IJP「imagePROGRAF PRO」シリーズ や、ポスター制作用の「imagePROGRAF GP」シリーズも出品する予定。
武藤工業(ホール9)はサイン、特殊印刷などの分野で大判プリンタを展示する。
サインでは、「XpertJet 1682SR Pro‐8」を展示。プリントヘッド「AccuFine」に、新たに加わった多ノズルタイプ「AccuFine HD」を2基搭載。従来機比で最大189%*の高い生産性を可能にする。
搭載するエコソルベントインクには、発色性、耐候性、そしてメンテンナンス性に優れた溶剤インク「MS41」を採用している。
このほか、「XpertJet 1341WR Pro」なども展示される。
特殊印刷ではフラットベッドタイプのUV硬化型プリンタ「XpertJet 1462UF」を紹介。最大で1,420㎜×700㎜、厚さ150㎜、重量50㎏/㎡のメディアに対応。新開発の4インチUV-LEDランプを2基搭載し、カラーとホワイト・バーニッシュを独立させたスタガ配列のデュアルプリントヘッドが、2レイヤー出力も高速化する。
このほか、アクリルキーホルダーなどグッズ製作で使用されるUV硬化型の小型フラットベッド機では「XpertJet 461UF」や「XpertJet 661UF」などを展示予定。
両機は、「LED-UV ランプローカルディミング」を採用し、質感の細やかな調整が可能。グロス表現や加飾などのリアルな付加価値印刷を実現する。プリントサイズは、「XpertJet 461UF」がA3+(横 483mm×縦 329mm)、「XpertJet 661UF」がA2+(横 483mmx縦 594mm)。
エプソン(ホール5)はダイレクト捺染プリンタと昇華転写プリンタ、DTGプリンタ、サイン用大判プリンタなどを出品する。
4月発売のダイレクト捺染プリンタ「Monna Lisa 13000」は、7色のインクに加え「前処理剤」と「オーバーコート剤」「発色剤」の3種類の機能性インクを搭載し、1台で前処理からプリント後処理までを完結できる。機能性インクをプリント部にのみ吐出する「ドット オン ドット」機能を持ち、生地の風合いを生かしたプリントを実現する。
インクは7色(ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー、レッド、グリーン、オレンジ)、最大出力幅 1,850mm、印捺速度は87㎡/h(900×600dpi, 3pass)、63㎡/h(1200×600dpi, 4pass)。
顔料プリントは、染料プリントで必要とされる「蒸し」「洗い」工程が不要のため、水の使用量を大幅に削減可能。
Tシャツなどのテキスタイルプリントでは、DTGおよび、DTF(Direct to Film)プリンタの「SC‐ F2250」「SC‐ F1050」を実演予定。
「SC‐ F F2200」は最大出力サイズが406x508mm、フィルム出力に加え、Tシャツやトートバッグなどの布製品への直接出力にも対応しているハイブリッドタイプ。従来機「SC‐ F2100」に比べ生産性が最大 35% 向上。 POL (パート オーバー ラップ) で、低パス印刷でもバンディングを軽減する。
「SC-F1050」は、最大出力サイズ254×305mmで、より小型のエントリー機。
グッズなどを作成できるA4UV フラットベッド「SC‐V1050」、A3 UV フラットベッド「SC‐V2000」なども展示する。
UVインク搭載プリンタ「SC-V1050」はアクリル板やプラスチック、ゴルフボールなどのさまざまな素材にプリントが可能で、ノベルティグッズへの名入れやアクリルスタンドなどを小ロットから制作可能。
このほか、ポスター用の大判プリンタの「SC-P20500」やオンデマンド デジタル カラー ラベル プリンタ「ColorWorks C8000」、ミニラボ用、小型昇華型プリンタなどを展示予定。
産業用プリントヘッドでは「D3000」を紹介する。
efi(ホール9)はサイン用の超大型機に加え、シングルパスの段ボール用や金属用プリンタを出品する。
「EFI VUTEk Q3h XP」は、UVフラットベッド&ロールプリンタ。3.3m幅で、厚さ最大5㎝のメディアへプリントできる。8 列のプリントヘッドにより、1 時間あたり最大900㎡を出力。インクは4色または6 色に加えて、オプションの白とクリアのインクを搭載できる。液滴は最小で7pL、出力解像度は最大1200 dpi。
「EFI NOZOMI14000 SD」は最大幅シングルパスのインクジェットプリンタ。最大出力幅は約1.4mで、1.4×2.4mのボードを1時間当たり最大1,100 枚プリントできる。また、自動化されたローディングを追加すれば1 時間あたり最大 1,550 枚まで生産性を上げられる。
インクは最大6色で「CMYK+W」「CMYK+O」「CMYK+OV」「CMYK+W+O」のバリエーションから選択可能。
「EFI Reggiani ecoTERRA」は、水性顔料捺染システム。最大出力幅は3.4mで、最大出力速度は1時間で228.6㎡。前後工程の処理なしでデジタル捺染プリントが可能になる。
「EFI NOZOMI 12000 MP」は金属用シングルパスインクジェットプリンタ。最大出力サイズは1.200✕ 1.000㎜、最少出力サイズは700✕500㎜。
「EFI VUTEk FabriVU 340i+」は、昇華転写プリンタ。3.4m幅で、1時間で最大480㎡の生産力がある。
SwissQprint(ホール9)の「Karibu 2」は、swissQprintのロールtoロールプリンタ。レリーフやバーニッシュ、ネオンプリントなどの用途に対応し、特許取得済みのワンタッチバキュームと内蔵メッシュキットを搭載している。
swissQprintのオリジナルモデルである「Oryx」「Impala」「Nyala」は、現在第4世代。すべてのプリンタはモジュラー形式であるため、さまざまな要求に対して適切なソリューションを構成できるという。
ブースでは、6つの子会社を含むswissQprintチームとグローバルパートナーネットワークが、10日間現地で対応する。
Kornit(ホール4)はテキスタイル用のハイエンドプリンタ各種を出品する。
今回、目玉となるのは「Atlas MAX POLY」。ポリエステルTシャツへのダイレクトプリントが可能で、プラテン2台を装備、最大出力領域は90×60cm。スポーツ用途で求められることが多いネオンインクを使用した鮮やかなプリントを実現する。
「Atlas MAX PLUS」は、Tシャツ用プリンタ。プラテンを2台備えており、1時間あたり最大150着の生産性がある。インクはCMYKRG+ホワイト+Q.fix+インテンシファイアで、最大出力領域は90×60cm。
「Kornit Presto MAX」はデジタルファブリックプリンタ。インクはCMYKRG+ホワイト、最大印刷幅は180㎝で、白インク搭載によりカラーテキスタイルへも鮮やかなプリントが可能。
Hanway(ホール8b)は、シングルパスのインクジェットプリンタと自動化されたプリンタを提案する。
「HandTop-HTA2500 ROBO」が、完全自動生産が可能なインクジェットプリンタ。最大出力速度は312 ㎡/h、最大出力解像度は363✕3600dpi、プリントヘッドは 京セラ。
「Glory160X HD」が、段ボール用の新世代シングルパスインクジェットプリンタ。
HP(ホール17)は自社のラテックスプリンタ各種を出品予定。発表されているのは「HP Latex 700 W」「HP Latex 800 W」など。
drupa2024
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