【2020年12月10日】「コンバーティングテクノロジー総合展2021」が12月9日、江東区有明の東京ビッグサイト西1ホールで開幕した。
開催は明日11日(金)まで。
同展は、「Convertech JAPAN」「新機能性材料展」「JFlex」「3DECOtech」などからなる総合展示会。フィルムやシートなどの生産や加工、葉面塗工、検査などにかかわる機器やシステム、サービスが展示されている。
プリント&プロモーションでは、プリンティングにかかわる加工装置や検査装置などをkジュローズアップしレポートする。
ダックエンジニアリングは、同社の検査装置を出品している。
グラビア印刷検査装置「Crossover HS」「静止画像検査装置 BEAT Vision」は今年9月発売の最新機。
同社のハイエンドモデルは、音声での入力が可能で、印刷オペレーターが汚れた手で、装置やタッチパネルを操作しなくて済むことが特長。
さらに今回新機能として、検査装置が音声で欠点(印刷ミス)を指摘する機能を追加した。
音声は、ミスがあったことに加え、ミスの種類も読み上げる。
オペレーターは、モニターを覗き込む必要がなく、その場で、声により指示を出すことで、検査や印刷を止める、検査の位置を変えるなどの作業が可能。音声入力は工場での騒音レベルである80デシベルの中でも作動する。
同社の氷上好孝社長は「完成まで7年かかった。検査はミスを見つけるのではなく、間違いをさせず不良品を出さないという新たなステージに来ている。SDGsの観点からも最新の検査装置を活用していただきたい」と話す。
「Rosas Cheetah500」も今年発売の製品。分解能0.15㎜で、最大で500mでの検査が可能で、検査後に欠点をピンポイントで指摘できる。
印刷機と接続したインラインでの検査も可能で、印刷速度が速い、フォーム印刷などでも遅滞なく検査できる。
「e-CAMO」はエントリーモデルの検査装置。
ミスの場所を指摘する「ピタッと機能」や10枚までの「マルチマスターで登録」「重点検査部分の指示」「検査ランクの指定」など、必要な機能を十分に備えた製品となっている。
またダックエンジニアリングは、グループ企業のNEW IWSHOの製袋装置も展示している。
「SOROERU」は製袋用のシール部分の「時間」「温度」「圧力」を管理できる装置。ダックエンジニアリングで培った検査装置のノウハウを投入しており、これまで熟練工でしか管理できなかった温度と圧力を数値化し、だれもが最適な加工条件を設定できるようになった。また、作業ログもすべて記録されており、市場に商品が出た後で水が発見された場合でも、ログから起こった日時や原因を割り出し、全品回収などのリスクを軽減する。
ソルテック工業は、最新のシート加工機を展示している。
シートカッター「Wシリーズ」からは「W-1200」を展示。すちっととカットの両方に対応しており、一度に二つの加工が可能なことから、時間短縮や省人化に貢献する。
また、「SDRim-300」に「パートダイシステム」を搭載し展示。「パートダイシステム」はアブソル方式のシリンダに金属パートを組み合わせることで、ピッチ送りやセンサー抜きなどが可能で、穴あけや厚物シート対応なども一つのシリンダーで実現する。
同社の担当者は「今年は巣ごもり需要からか、食品関係から問い合わせ多い。新型コロナ感染拡大の中でも、食品パッケージやラベル需要は増えており、今後も拡大が続きそう」と予測する。
シンク・ラボラトリーはインクジェット印刷機「FXIJ」のサンプルを展示・配布している。
同機は、「水性インクジェット用顔料インク」を搭載し、軟包材への印刷が可能。従来のグラビア印刷ではカバーしきれない中量印刷に対応する。
サンプルでは、製袋された軟包材の袋を配布。プリントに加えて、機能的にも問題がないことを証明した。また、日本製紙のヒートシール紙「ラミナ」へプリントした袋も展示するなど、さまざまな素材への対応力もアピールしている。
軟包材では約40m/分、紙素材の場合は100m/分での印刷が可能。
担当者は「2021年から、納入が始まり、実際に印刷と袋を使った商品のリリースが始まる。当社内では受託プリントも行っており、すでに商品は一般の消費者の手元にも届けられている。インクジェットプリントの力を今後示していきたい」と話す。
パナソニックパナソニックプロダクションエンジニアリングは、「インクジェット曲面加飾装置」を参考出品している。
同システムは同社のプリントヘッドとロボットアームを組み合わせたプリントモジュール。局面への直接印刷を可能にしており、デモンストレーションではヘルメットへの印刷の様子を再現している。UVインクを採用しており、比較的素材を選ばずプリントできることも特徴だ。
担当者は「従来シールを貼っていた物品に関して代替できる。シールでは在庫は数重から数百は用意しなければならなかったところを、版なしで1個から作成できるようになる」と話す。
耐候性もトップコートで補うことができ、用途によってさまざまな加工を施すことも提案可能。
展示しているシステムは、あくまでモジュールの一部で、さまざまに組み合わせての採用を目指す。
オサダコーポレーションは「どこでもクリーナーシリーズ」や、自動クリーナーの「フィルムクリーナーFC」などを転移していた。
このほか、リンテックや日榮新化もメディアを展示していた。
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