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インフォトレンズ 「ワイドフォーマット  コンファレンス」開催 drupa2016など報告と市況予測

【2016年7月19日】調査会社のインフォトレンズは7月15日、東京都港区港南の東京コンファレンスセンター・品川で「ワイドフォーマット & ファンクショナル・プリンティング コンファレンス~大判、ラベル・パッケージング、デコール(壁紙・テキスタイル)、インダストリアル~」を開催した。

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講演では同社のアナリストやゲストスピーカーが、ワイドフォーマット・テキスタイル・パッケージング市場について、6月に閉幕した「drupa2016」の出展の様子を交えながら講演を行った。
まず、インフォトレンズのアナリストであるロン・ギルボア氏が「drupa2016~業界トレンドと今後の方向性」のテーマ講演した。

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ワイドフォーマットのデジタル印刷はパッケージ、デコラティブの分野で伸びてきているが、印刷全体のシェアではまだ10%程度のボリュームにとどまる。
ギルボア氏はこれを「まだ伸びしろがあるということ」という。そして、その伸びは加速している。
現在、大量品に少しずつ異なる印刷を加える「マスカスタマイゼーション」の事例が増加。「これはさらに広がりを見せ、デジタル印刷が必要とされるだろう」と結論付けた。

つづいて、大野インクジェットコンサルティングの大野彰得代表が「インクジェット視点から見たdrupa2016~歴史の振り返りも含めて~」のテーマで以下のように発表した。

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毎回言われるdrupaのサブテーマだが、1995年は「CTP」、2000年は「デジタル」、04年は「JDF」、08年は「インクジェット」、12年は「B2」などと言われた。
今回の16年は「パッケージ」と考えられる。

08年に出ていたIJ印刷機メーカーでは今は生産行っていない会社もある。残った会社の製品は一皮むけたものとなっている。
「パッケージ」となったdrupaだが、そのきっかけは08年のリーマンショック。あれ以降、新聞や印刷用紙は落ち込みが激しくなり、皆が印刷の中でパッケージングが生き残ることに気づき始めた。

さらに大野氏は各社の出展製品やIJの展示スペースを紹介し「パッケージは一貫生産する流れ」「大小のメーカーがあるインクジェットと、数社しかないトナーが今後どうなるかに注目」とまとめた。

このほか「ラベル・パッケージング市場の動向」や「ラベル・パッケージングの後加工産業」「テキスタイル市場の今後の見通し」「ワイドフォーマット市場の現状と今後は」などに関するセッションが行われた。

 

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